-
業種・地域から探す
続きの記事
埼玉県
さいたま市 生誕から四半世紀
浦和・大宮・新都心・岩槻…駅周辺の街づくり
埼玉県の県庁所在地さいたま市は5月、誕生25周年を迎えた。2001年に浦和、大宮、与野の3市が合併。05年には岩槻市を編入した。「東日本の中枢都市」「上質な生活都市を」を目指し、「教育・文化の浦和」「商業の大宮」「行政の新都心」「伝統の岩槻」など特色のある各地区の駅の周辺で、再開発や街づくりが進む。
浦和・大宮/再開発事業・計画が活発
-
浦和駅西口にオープンする「浦和カルエ」
JR浦和駅の西口を出ると、高さ98・6メートル27階建ての超高層マンションが目の前に姿を表す。さいたま市が進めてきた「浦和駅西口南高砂地区第一種市街地再開発事業」で、街区全体の名称は「浦和カルエ」と名付けられた。浦和の文化を継承し、新たな文化を発信する場として「culture(芸術・文化)」「education(教育)」からネーミングされた。525戸の高級集合住宅「URAWA THE TOWER(浦和ザ・タワー)」のほか、市民会館、商業施設などで構成する。
市民会館の名称は「Urawa U Hall」(ウラワユーホール)に決まった。市内にあった「市民会館うらわ」を浦和カルエの3、4階部分に移転する。約650席の大ホール以外にも、中・小ホールやスタジオ、集会室なども備える。また商業施設部分には「ビックカメラ浦和店」が2026年秋にオープンする。地下1階、地上1階と2階の3フロアに出店する。
浦和駅とともにさいたま市の中心的な役割を果たしているのが、大宮駅だ。在来線や私鉄のほか、北海道、東北、秋田、山形、上越、北陸と6系統の新幹線が乗り入れる。駅の東西で再開発事業が活発に行われている。さいたま市は駅前広場を中心とした交通基盤整備、広場に隣接する街区の街づくり、駅機能の更なる高度化を三位一体で推進する「大宮駅グランドセントラルステーション(GCS)化構想」の取り組みを進めている。
さいたま新都心/庁舎移転・民間機能も設置
-
新市庁舎の完成イメージ -
新市庁舎の建設予定地 -
街区の一部に民間機能を設ける(図の左側)
さいたま新都心駅西側には、地上31階建てと26階建ての国の合同庁舎2棟が立ち並ぶ。そして線路を挟んだ駅東側で現在、さいたま市の新庁舎移転計画が進んでいる。市は2031年度の稼働開始を目指し、4月に新庁舎整備基本設計をまとめた。行政棟、議会棟、中広場棟などで構成され、行政棟は地上19階建てのビルを建設する。延べ床面積は約6万4000平方メートルに及ぶ。26年度から実施設計をスタート。27年度から建設工事に取りかかる予定だ。
新庁舎の整備街区の一部には、民間機能を備えたビルも建つ。市は新庁舎整備に伴う民間機能整備事業の実施方針をまとめた。民間事業者のノウハウを活用した機能を導入することで、来庁者らの利便性向上を図るとともに、街区全体のにぎわいを創出して魅力ある空間形成を構築するのが狙いだ。
具体的には共同住宅を除くオフィス、商業、宿泊をベースにする。さらに最もにぎわいと親和性のある商業機能を歩行者デッキと同じ低層部に導入する計画だ。27年1月に公募を開始して同年9月に優先交渉権者を決定。12月に基本協定を結び、28年度に事業者による整備が行われ、新庁舎と同じ31年度の開業を予定する。
岩槻/地下鉄7号線延伸、街づくりも
-
岩槻駅前広場、再整備・活用イメージ -
東武野田線岩槻駅 -
中間駅街づくりのイメージ
埼玉高速鉄道の浦和美園駅から東武野田線岩槻駅付近までを結ぶ「地下鉄7号線延伸」の事業が、実現に向けて動き出す。埼玉県とさいたま市は3月、整備主体の鉄道建設・運輸施設整備支援機構と営業主体の埼玉高速鉄道に対して事業実施を要請した。2041年4月の開業を目指す。
新設区間は約7・2キロメートルで総事業費は約1440億円。沿線には「埼玉スタジアム駅」「中間駅」「岩槻駅(いずれも仮称)」を整備する。浦和美園駅から岩槻規制市街地手前までの区間は高架で、岩槻駅付近は地下構造になる計画だ。開通すれば都心への通勤・通学が便利になるほか、東武野田線と接続することで混雑緩和も期待。災害時などの代替機能も見込まれている。
さいたま市は今年1月に「岩槻駅周辺まちのあり方ビジョン」をまとめた。地下鉄7号線延伸に伴う鉄道結節点に駅周辺地区がなることから、街の玄関口としての駅前空間の充実や駅周辺部の土地・空間活用による賑わいづくりなどを盛り込んだ。
また22年に作成した「地下鉄7号線中間駅まちづくり方針」も改定した。駅まで徒歩10分程度の範囲を基本にウォーカブルで緑豊かな環境として整備する方針だ。
