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埼玉県特集
現場の力、埼玉のモノづくり
埼玉県は、確かな“現場力”で産業を支える地域だ。県内には多彩な中小企業が集まり、製造や物流、サービスなど幅広い分野で経済の基盤を築いている。都市部に近い立地を生かしながら、地域に根ざした企業が独自の強みを磨いてきた。現場では、人手不足や原材料費の高騰といった課題に向き合いながら、社員一人ひとりが工夫を重ね、技術を高めている。その地道な努力が企業の力となり、地域経済を支える。埼玉の産業を動かす現場の人々や、そこで生まれた製品を紹介する。
三芳合金工業
三芳合金工業(三芳町)の清凪颯(きよ・なぎさ)さん(左)と水川愛咲子(みずかわ・あさこ)さん(右)は、自動車向けの電極リングやワッシャーの機械加工で活躍中だ。これからの同社をけん引する人材として期待を集める同い年の二人は、「自分たちが作ったものが世の中に使われているのがうれしい。いいものを早く正確に作って、会社に貢献したい」と意気込む。
久保井塗装
久保井塗装(狭山市)は、品質管理や環境マネジメント強化のため、さまざまな取り組みを進めている。外部講師を招いて勉強会を実施したり、特定資格の検定費用を会社が負担するなど従業員の資格取得を支援しているほか、2025年末までに環境管理のISO14001の認証を取得予定だ。
日東精密工業
日東精密工業(寄居町)の大竹早紀さんは、事業本部総務部の主任として主に経理を18年間担当している。業務の責任は大きく繁忙期はプレッシャーを感じることもあるが「仕事は性格に合っており、職場も居心地含め環境が良く続けられてきた」と話す。今後も、仕事・家庭・趣味などの両立をしつつ仕事にまい進する。
ネツシン
ネツシン(三芳町)の野沢俊策さん(左)と内田一眞さん(右)は、品質管理の業務を前任者からこの7月に引き継いだ。客先からの要求に全力で対応し、自社内の品質システム維持管理にも取り組む。「当社製品はハンドメイド。品質管理の視点から技能伝承をスムーズにできる仕組みを構築したい」と決意を語ってくれた。
大起理化工業
大起理化工業(鴻巣市)は、鶴ヶ島市に開設される予定のSAITAMAロボティクスセンター(仮称)に関する補助金を使った製品開発を進める。自動化に関連した開発補助金の一環で、センターの開所に併せ製品のお披露目も考える。土木・防災関係の売り上げの増加もあり2年連続で過去最高益を更新するなど業績も好調だ。
東立製作所
東立製作所(日高市)の技術力を支えるのは製造部の杉澤大輔さん(左)アギラル タカヨシさん(中)桒山(くわやま)武士さん(右)の3人だ。杉澤さんは難加工ワークの技術的サポートを、アギラルさんと桒山さんはMC、NC旋盤部門のリーダーとして部門のマネジメントを担当。「工場の生産金額向上のため自動化を進めたい」と一致団結している。
