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京都産業界
「きょうと」の魅力発信
開幕まで半年を切った2025年大阪・関西万博(4月13日ー10月13日)。京都でも機運盛り上げに向けたさまざまなイベントが開かれている。約2800万人の来場者を見込む万博から京都府内各地へと誘客し、京都の文化、芸術に親しむ機会を創出して府内活性化に結びつけるべく、多種多様な取り組みも企画されている。
万博来場者、京都各地へ誘客
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「京都イロドリEXPOこといろ」のオープニング演奏 -
京都駅に出張した大阪・関西万博ラッピング列車
京都の玄関口であるJR京都駅の駅前広場などで10月中旬に開かれた大阪・関西万博の機運醸成イベント「京都イロドリEXPO こといろ」。遠隔ロボット操作体験や空飛ぶクルマの仮想現実(VR)映像の体験などができるブースなどが人気だったほか、京都のお茶や酒、スイーツ、万博公式商品などが販売された。
ステージイベントでは学生らによる演奏などが披露され、万博のキーパーソンが語り合う京都ラウンドテーブルも行われた。
また、普段は大阪市内を走る大阪・関西万博ラッピング列車がJR京都駅まで出張。多くの人がパネル展示なども見ながら、万博の開幕が近づいていることを感じていた。
大阪・関西万博きょうと推進委員会は、万博会場で25年4月23日に京都が特色を持つ文化・環境、産業、観光、地域と、「いのちかがやく未来社会のデザイン」をテーマとした国際カンファレンスを開く。オープニングなどで伝統文化や若者の演舞を披露し、京都の魅力を世界に発信。京都府域を巡るツアーやレセプションをカンファレンス前後に開催し、国内外の多様な人材が京都とつながり、交流する場を創出して活性化につなげる。
また、関西パビリオンの京都ブース「一座きょうと」は一座建立をテーマに「文化」「食」「産業」「環境」「いのち」「観光」の分野で、一定期間ごとに展示を入れ替えながら、京都の魅力を発信する。
学研都市全域舞台にユニークなイベント
京都、大阪、奈良の3府県にまたがる関西文化学術研究都市(けいはんな学研都市)では、大阪・関西万博と軌を一にし、「未来社会への貢献~次世代への解~」をテーマに『けいはんな万博2025』を開催する。学研都市全域を舞台にサイエンスシティーならではの先端技術を披露し、住民と連携して科学や文化を体験するユニークなイベントなども多数計画している。
主催は研究機関、企業、自治体、大学などで構成する運営協議会。25年4ー10月に「ロボット・アバター・ICT」「ウェルビーイング」「スタートアップ」「サイエンス&アート」の四つのテーマのフェスティバルや、国際会議、イベントなどを開く予定だ。
実績示し成長分野に投資/第一工業製薬社長 山路 直貴 氏
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第一工業製薬社長 山路 直貴 氏
ー2030年3月期に売上高を現状比約1・5倍の1000億円に伸ばします。
「総資産回転率1・0実現に向け工場稼働率を上げながら、成長分野の電子・情報やライフサイエンス、環境・エネルギー製品から次の投資案件を見極める。当社は中期経営計画の未達が続くため、実績を示し投資家からの信用を取り戻す。同じ過ちを繰り返さぬよう、過去の失敗の本質を十分精査する」
ーキノコ「カイコハナサナギタケ冬虫夏草」粉末の素材販売やサプリメントを手がけるライフサイエンス事業を育成しています。
「認知機能や睡眠の質改善、テストステロンの増加などの機能性を確認している。顧客の興味も高いが、それゆえに特にBツーB(企業間)の素材販売では追加の試験やデータの要求が増え、コスト増につながった。そのため、営業黒字化はまだ先。順天堂大学や島津製作所との協業などで分析データを集め、(効果の)根拠を明確化し販売につなげる」
ー8月、本社を京都駅前に移しました。
「当社の最も大切な財産は人。人材確保や社員が生き生きと働ける環境整備が移転の狙いだ。交流を促す場とするため、社外との交流フロアを設け、社員フロアはフリーアドレスにした。移転前の本社部門は研究のワンフロアを借りていた格好だった。旧本社の空きスペースは研究部門と顧客との交流の場にしたい。食事をできるようにして、会議室ではできない話などで関係を深めてもらいたい」