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化学産業
事業価値 創造/ライフサイエンス
化学業界にとってライフサイエンス分野は新たな事業価値創造において重要な分野だ。各社は事業体制の強化や製品展開などに注力し、付加価値を創出する。農薬関連でも新たな動きがある。
創薬研究へ体制整備/ライフサイエンス
住友化学は核酸医薬原薬の開発製造受託(CDMO)事業を強化している。同事業を手がけるペプチスター(大阪府摂津市)に出資した。住友化学とペプチスターは資本提携によって協力体制を深めることで、核酸とペプチドを結合させた複合体の製造技術の高度化も進める。
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旭化成のウイルス除去フィルター「プラノバFG1」
旭化成は子会社を通じて、バイオ医薬品などの製造工程で使われるウイルス除去フィルター「プラノバ」シリーズの新製品「同FG1」を手がける。ウイルスの濾過にかかる時間を短くし、ウイルス漏れリスクが少ない点が特徴だ。
「同BioEX」の約7倍となる高い透水性が特徴で、濾過処理にかかる時間を短縮できる。製造プロセスが中断してしまった時のウイルス漏れリスクが少なく、同フィルターに求められる性能を高いレベルで両立する。旭化成はセルロース製中空糸型フィルターのプラノバについて、今後も成長をけん引する事業として強化する考え。
日油は長年培ってきた技術などを生かし、薬物送達システム(DDS)事業を強化している。愛知事業所(愛知県武豊町)での生産体制の整備など拡大する需要に対応する。
水素酸化細菌 CO2からプラ・繊維/農薬
農薬関連では、住友化学がアルゼンチンで新規除草剤「ラピディシル」の農薬登録を取得。広葉雑草やイネ科雑草など幅広い雑草に効果があり、速効性や低薬量で効く点が特徴だ。
カネカは生分解性バイオポリマー「グリーンプラネット」に関連して、日本農芸化学会の2025年度「農芸化学技術賞」を受賞した。グリーンプラネットの新しい技術として水素酸化細菌は、二酸化炭素(CO2)を原料として、プラスチックや繊維といった製品を作れる点が特徴だ。開催中の大阪・関西万博で紹介している。