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神奈川県央地域
県央エリアの有力企業① モノづくり力磨き製造業の課題解決
マグトロニクス/制御盤製造を一貫受託
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工作機械・産業機器分野の制御盤設計・製造が強み
マグトロニクス(神奈川県座間市)は1979年創業の制御盤メーカーで、工作機械や産業機械の制御盤製造、ケーブル・ハーネス加工を手がける。幅広い業種に対応した製造受託事業を展開し、「厚いモノづくり体制」「最先端技術を支える高い技術力」「顧客ファーストの提案力」が強み。神奈川2拠点のほか、栃木、大阪、奈良、タイに製造拠点を展開。制御盤メーカーとして月産700台の生産能力を確保し、電気・機構の制御設計からCAD・ソフト開発・設計、盤製作、現地対応までワンストップで提供している。業界をリードする技術力で多品種少量・短納期にも柔軟に対応する。
豊富な技術力による技術開発・電気設計にも定評
同社ではいち早く3D電気CADを導入し、製造工数を約40%削減した実績があり、さまざまなノウハウを蓄積してきた。3D電気CADの効果的、効率的な導入・設計・運用などを支援するサービス「制御盤DXアシスト」を開始したほか、機種ごとに異なる部品の共通化や標準化に向けた提案、作業効率改善、品質向上、製造コストの低減など製造業の課題解決に貢献している。
エニマス/電力見える化ツール拡充 脱炭素に貢献
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500ミリアンペア-400アンペアまで1台で測定できるエニマス・ツイン
エニマス(東京都町田市)は、電力消費や二酸化炭素(CO2)排出量を見える化するポータブル通信電流計の「ENIMAS(エニマス)」を展開する。エニマスは設備一台ごとの電気の使用状況をリアルタイムに数値化するツールで、最大8設備まで1機で監視でき、使用電力量、電気使用量、CO2排出量を1時間、24時間、1か月のグラフで表示できる。電気工事不要で後付けできることから既存設備でも利用しやすく、工場などの製造拠点のほか、飲食店や自治体とも連携が進んでいる。
ユーザー導入後のコンサルも提供
新製品の「ENIMAS—TWIN(エニマス・ツイン)」は、500ミリアンペア—100アンペアまで測定する「ENIMAS」と、50アンペア—400アンペアまで測定する「ENIMAS—400」の要素をひとつに融合させたモデル。それぞれ対応していた500ミリアンペア—400アンペアまでの測定範囲に対して1台で対応できる。同社ではユーザーに導入後のコンサルティングも提供している。脱炭素社会実現に向けて貢献していく。
大久保歯車工業/熱処理施設を完備した歯車メーカー
大久保歯車工業(神奈川県厚木市、大久保利彦社長)は、国内外の建設機械やトラック、工作機械メーカーに円筒歯車、傘歯車やアクスルなどの動力伝達装置を供給する。加工方法、熱処理や材料の管理を含めた総合的な技術で、高強度・高精度・低騒音の歯車加工を可能にしている。歯車関連技術をベースに培った技術やノウハウが建設機械をはじめとするさまざまな分野に活用され、トラック・バスなどの車両のほか、建設機械・農業機械、大型特殊車両及び各種産業機械・工作機械など、幅広い分野で活用されている。
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工場に熱処理施設を完備 -
かみ合わせの精度と耐久性が要求されるベベルギヤ
大久保歯車工業は、1938年創業。同社開発品は強度を重視したオリジナル設計で折れにくく、大型機械の大きなトルク伝達にも高精度な駆動に対応できる強みを持つ。歯車工場に熱処理施設を完備し、ひずみを計算に入れて加工でき、浸炭処理で幅広で肉薄の歯車もひずみを抑えて効率的に生産する。国内で熱処理設備を持つ歯車メーカーは少なく、歯車材料も厳選した鋼材を使用することにより、ひずみを抑えることができる。
自動搬送装置を備えた熱処理設備や国内最大級のクエンチングプレス、 量産用自動焼入ロボットなどを導入し、高強度、高品質な歯車生産に活用している。直角に交差する歯車により動力を走行の方向に変換し、かみ合わせの精度と耐久性が要求されるベベルギヤ(傘歯車)製造を得意とし、ラフテレーンクレーンなどタイヤ式建設機械の足回りを支えてきた。基幹となるベベルギヤ製造で培った技術を応用し、動力伝達装置であるアクスル製造も進めてきた。アクスルは、前述のラフテレーンクレーン用ステアリングドライブアクスルのほか、地下鉱山車両、橋梁等を運ぶ特殊車両、新交通と呼ばれる公共交通車両まで広範囲に活用されている。信頼性が高く耐久力に優れたアクスルと製造(歯車加工・熱処理・組立)から設計までの総合力で車両メーカーからトップクラスの評価を得ている。
アクスル生産増強、林業向け開拓
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歯車技術と開発技術が融合したボギーアクスルを開発
アクスル専用組立ラインを確立し、生産体制も強化。林業機械向けに開発したボギーアクスルは、起伏の激しい路面でも車両の揺れを抑え、タイヤを確実に接地できるのが特長。国内林業の現場で使いやすい5トン積載車両用として車両メーカーと林内作業車の開発を進めている。同社が独自に林野庁をはじめ、森林総研、森林組合等、林業の現場でヒアリングを行い、高齢化や人手不足が深刻化する林業の現場のニーズを把握。ぬかるみでの走行や、切り株等の悪路での走破性など、これまでにない現場での使い勝手を実現した。
従来、林業の現場で使用するクローラー式車両は切り株などが走行の障害物になる課題があったが、タイヤ式車両は障害物を越えて林道や作業道だけでなく、林内でもスムーズに走行できることから、生産性や安全性の向上と森林保護に役立ち、今後の普及が期待されている。
