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兵庫・神戸産業界 特集
歩みを止めず、次の未来へ
法人向け決済ビジネス強化/みなと銀行社長 武市 寿一 氏
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みなと銀行社長 武市 寿一 氏
ーシステムリニューアル後の展望を教えてください。
「ここ数年、収益構造改革を行ってきた。営業部門では貸出金や預かり資産残高を積み上げ、市場部門では売買益の比率を落とし安定収入が得られるよう改善してきた。2024年度の着地については、今回のシステム統合による特別損失約130億円の計上を予定する一方、売却益もあるため、これらが“いってこい”となり最終的に約45億円の当期純利益を見込んでいる。中期経営計画の最終年度となる25年度では50億円の当期純利益を計画しているが、少なくとも80億円は見込めるため大幅に上回ることになる。当行の歴史の中で最高利益が76億円であり、80億円を達成すれば過去最高益になる。さらに、システムリニューアル2年後の26年度には、当期純利益100億円を見込んでおり、それ以降はコンスタントに100億円以上の収益を出していけると考えている。兵庫県のトップ地銀にふさわしい利益水準にできるだろう」
ー店頭サービスの変革については。
「タブレットやクイックナビなど新システムの導入により、手間のかかる伝票記入を不要にするなど、店頭事務のデジタル化を推進。事務作業の効率化を進めるが、人員体制は維持し、資産運用の相談やアプリの使い方の説明などお客さまとの対話の時間を増やす。“事務処理の場”から“コンサルティングの場”へ変革させる」
「システムリニューアルで最も変わる点は非対面取引ということであるが、当行は法人分野では県内でも存在感を示せているものの、個人分野ではまだまだ知名度が低いと思っている。そこで力を入れるのが“マスリテールプロモーション”。テレビCMや新聞・デジタル広告、交通系広告などを活用し、学生や新社会人など若年層に向けたアピールを強化する。未取引顧客の開拓を進める方針であり、最終的には年間口座開設数を現状の1・5倍程度に増やせればと思っている。法人の決済ビジネスについてもデジタル化進展をチャンスと捉え、新たな顧客ニーズを掘り下げる。企業を中心とした“決済のデジタルシフト”進展が予想される中、システムリニューアルによる決済商品・サービスの利便性が格段に向上するメリットに加え、デジタルガレージ社との提携商品を最大限に活用し、法人向け決済ビジネスを強化する方針だ」
「その他、地域の中小企業に向けた人財採用支援にも注力している。兵庫県内の大学生の7割は、地元企業に就職したいと考える一方、実際に勤めている割合は3割弱。このギャップを埋めるため25年4月より、新卒採用に特化した会員制サービス『採用応援パック(仮称)』をスタートする。同商品は“企業合同説明会への出展”や“キャリア支援カフェ(Mカフェ)の利用権”などのメインコンテンツに加え、多様なサービスをリーズナブルなセット価格で提供するもの。サービス開始にあたり現在、学園都市支店と鳴尾支店で営業中の『知るカフェ』を『Mカフェ』へリニューアルする。会員企業に対し、採用活動から入社前教育まで一気通貫でサポートすることで、企業と学生のギャップ解消につなげる取り組みだ」
兵庫工業会/高度外国人材活用セミ
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セミナー開催に先立ってあいさつする兵庫工業会の宮脇新也会長
兵庫工業会は2024年12月18日、神戸市産業振興センターで「変革へのチャレンジセミナー」を開催した。同セミナーは高度外国人材をモノづくり事業に役立てるためのヒントを探る取り組みで、今回はインド理工系エンジニアにスポットを当てて実施した。
講演会では、武庫川女子大学経営学部経営学科の山下紗矢佳准教授が「経営者・現場・採用担当者の頭の整理ができる『業務仕分け』って何?!」のテーマで解説。その後は、インド専門の人材紹介会社2社の担当者が登壇。Willingsの町田豊明社長、Zenkenの田中志穂HRインキュベーション事業本部長が「インド理工系エンジニア」の可能性について詳しく説明した。
また、実際にインド理工系エンジニアを雇用する東日印刷の岩本好司TーNEXT本部本部長、森松工業の西川文美氏が、インド理工系人材を雇用する際の利点や課題・改善点なども説明し、多くの来場者が真剣に耳を傾けた。
神戸市/中小企業展示商談会
神戸市は6月6日の10時から、神戸サンボーホール(神戸市中央区)で「第17回神戸ものづくり中小企業展示商談会」を開催する。
鋳造・鍛造やプレス、メッキ、樹脂成形をはじめ金型、板金、溶接・溶断や機械加工など多様な企業が自慢の技術と製品、サービスを出展。「出展企業プレゼンコーナー」では新技術の発表やPRも行う。
出展資格は神戸市内に主な事業所を有する中小製造業および関連支援団体などで、2月25日まで出展企業を募集する。
問い合わせは神戸市経済観光局工業課または新産業創造研究機構(NIRO)まで。