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日本の主要港
四方を海に囲まれた海洋国家・日本にとって、港湾は国際・国内物流を支える重要な社会基盤となっている。サプライチェーン(供給網)の中核拠点としてだけでなく、自動車や電子部品、工作機械などのモノづくりを支えるインフラとしての役割も担う。一方で、コンテナ物流の効率化をはじめとする課題への対応も求められている。こうした中、日本の主要港では機能強化や物流改善に向けたさまざまな取り組みが進む。
名古屋港
陸・海・空一貫輸送の拠点 日本中央回廊の要
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名古屋港に寄港するコンテナ船(名古屋港管理組合提供)
名古屋港は2027年に開港120周年を迎える。これまで、充実した高速道路網を背景にロスのない海・陸一貫輸送の拠点として地域産業の発展に大きな役割を果たしてきた。1977年以降、製造品出荷額等で全国1位の愛知県産業を物流面から支えている。
港内を東西に横断する伊勢湾岸自動車道から東名高速道路や新東名高速道路、名神高速道路、新名神高速道路などの陸上輸送の要衝と接続する。また、中部国際空港と連携して海上輸送と航空輸送を組み合わせた複合輸送サービス「シーアンドエアー」も行い、最適なスピードとコストを兼ね備えた物流を実現している。
同港が立地する中部圏は国土形成計画において地域の活性化と国際競争力の強化を図る「日本中央回廊」の中心として位置づけられており、交通ネットワーク機能の強化や東京一極集中の是正に向けた動きの一翼を担うことが期待されている。同港では、一層の成長に向け、経済的価値と社会的価値が両立する価値創造港湾の実現に取り組んでいる。
名古屋港/「ものづくり中部」支える
名古屋港は約160の国や地域を結ぶ、わが国を代表する国際貿易港として、自動車をはじめ工作機械、航空宇宙などの各種産業が集積する「ものづくり中部」を支えている。2025年の総取扱貨物量は1億5938万トンと02年から24年連続日本一だった。貿易額(確々報値)は24兆887億円と国内第2位を占める。
現在、コンテナ貨物、バルク貨物、完成自動車をバランスよく取り扱う国際総合港湾として、背後地域の高付加価値を生み出すモノづくり産業を強力に支援する「価値創造港湾」の実現に向け港の強靱(きょうじん)化や港湾機能強化に取り組んでいる。
船舶の大型化に対応するため、護岸の増深や耐震化事業が進められている。コンテナや完成自動車の取り扱い機能を強化し、集荷拡大や産業立地を推進するなど利用者へのサービス向上と利用促進を図っている。また、脱炭素化に向け、水素やアンモニアをはじめとする次世代エネルギー利活用など、カーボンニュートラルポート(CNP)の形成に向けた取り組みも進む。
近年、世界的な脱炭素化や情報通信技術の進展など、同港を取り巻く環境は大きく変化している。このため、おおむね20年から30年先を見据えた新たな長期構想を策定した。
名古屋港は1907年に開港し、しゅんせつと埋め立てを繰り返して拡大。今では4市1村(名古屋市、東海市、知多市、弥富市、飛島村)にわたる広大な陸域(4301万平方メートルで日本最大)と水域(8167万平方メートル)を有し、総面積は名古屋市の面積のほぼ3分の1に匹敵する。産業分野に加え、暮らしの必需品から電気・ガスといったエネルギーまで中部圏の豊かな暮らしに貢献している。
