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日本の主要港
四方を海に囲まれた海洋国家・日本にとって、港湾は国際・国内物流を支える重要な社会基盤となっている。サプライチェーン(供給網)の中核拠点としてだけでなく、自動車や電子部品、工作機械などのモノづくりを支えるインフラとしての役割も担う。一方で、コンテナ物流の効率化をはじめとする課題への対応も求められている。こうした中、日本の主要港では機能強化や物流改善に向けたさまざまな取り組みが進む。
京浜・名古屋 コンテナ個数増加
港湾の活況を示す指標の一つが「コンテナ取扱個数」であり、単位は「TEU」が用いられる。海上コンテナは国際標準化機構(ISO)により規格化されていることから、20フィートコンテナ1個分を1TEUとして換算する国際的な尺度となっている。
国土交通省の港湾統計によると、2024年の国内港湾のコンテナ取扱個数は前年比0・9%増の2198万TEUだった。このうち外貿貨物は同1・0%増の1748万TEU、内貿貨物は同0・6%増の449万TEUとなり、ともに前年を上回った。
国際コンテナ戦略港湾に選定されている京浜港(東京港・川崎港・横浜港)と、国内最大の総取扱貨物量を誇る名古屋港では、25年1―12月の速報値が既に公表されている。
東京港のコンテナ取扱個数は前年比3・3%増の486万TEUで、国内首位となった。輸出ではタイやインド向け貨物が増加した一方、米国や台湾向けは減少した。輸入では中国、ベトナムからの貨物が増加し、台湾、カナダからは減少している。
川崎港は同10・5%増の11万3032TEUとなった。品目別では、輸出は米国、カナダ、ジャマイカ向けの完成自動車が最も多く、輸入は豪州、ロシア、マレーシアからの液化天然ガス(LNG)が最多だった。
横浜港は同3・5%増の318万TEU。このうち内貿貨物は同15・4%増の36万9330TEUとなり、過去最多を更新した。東日本各港との連携強化や積極的なポートセールスなどによる国際基幹航路機能の強化が寄与したとみられる。
名古屋港は同1・1%増の279万TEUだった。主な輸出貨物は完成自動車と自動車部品で、輸出先は米国、中国、豪州、アラブ首長国連邦(UAE)など。総取扱貨物量は02年から24年連続で国内首位となる1億5935万トンを記録した。
港湾物流向け新システム運用
コンテナ船の大型化が進み、一度に積み降ろしされるコンテナ量も増加している。これに伴い、港湾ターミナルのゲート前で発生する渋滞や待機時間の長期化が長年課題となってきた。
東京都トラック協会と神奈川県トラック協会が21―22年に実施した調査によると、東京港と横浜港ではコンテナ車の平均待機時間が0・5―1・5時間に及び、最大で約7時間の待機が発生したケースもあった。また、荷主から朝一番での配送を求められることも多く、配送日前日の夕方など特定の時間帯にコンテナ車が集中する傾向もみられるという。
こうした課題の解決に向け、国交省は港湾物流向け新情報システム「CONPAS(コンパス)」の導入を進めている。ターミナル利用の予約制度を導入することで、ゲート前の混雑緩和や車両の滞留時間短縮を図る。
利用にあたっては、コンテナ陸運事業者がドライバーや車両情報を登録したICカード「PS(ポートセキュリティー)カード」を取得する必要がある。その上でターミナルごとに設定された予約枠を確保する仕組みだ。
また、PSカードはターミナルオペレーションシステム(TOS)と事前に連携されているため、ドライバーは入場時にカードをかざすだけで手続きを完了できる。これにより、ゲート処理の迅速化と物流の効率化を目指す。
コンパスは現在、東京港や横浜港などで運用が進む。今後は全国での展開が期待されている。
