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日本の主要港
日本は国土の周りを海で囲まれている海洋国家である。海の玄関口である港は、外国貨物の取り扱いや国内物流の基盤として機能し、エネルギー資源貯蓄のほか、自動車、電子部品、工作機械などのモノづくりに欠かせない。コンテナ船の大型化対応のためのコンテナターミナルの整備や物流の2024年問題の対応など、物流拠点としての港湾の取り組みがさらに重要になっている。
主要6港、4%減 コンテナ 昨年1351万TEU
2024年問題 対応
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わが国の貿易に占める海上貨物の割合はトン数ベースで99・6%
国土交通省による2023年の輸出入合計の貿易量は、トン数ベースで99・6%を海上輸送が占める。エネルギー資源や工業原料、生活物資などが輸入される。自動車や自動車部品、家電製品、化学薬品や石油製品などが輸出される。
主要6港(東京港、川崎港、横浜港、名古屋港、大阪港および神戸港)による23年輸出入に関する外国貿易貨物のコンテナ個数は、国交省が発表した港湾統計によると、速報値で前年比4・0%減の1351万7509TEU(1TEUは20フィートコンテナ1個分)。
東京港の輸出入と移出入合計の23年コンテナ貨物取扱個数(実数・空の合計)は、前年比約7・3%減の約457万TEUとなった。輸出での取扱貨物量はベトナムやインド向けが増加した一方、中国、タイなどが減少した。輸出品目では再利用資源や自動車部品などが増加し、産業機械や染料・塗料・合成樹脂などを含むその他化学工業品などが減少した。輸入での取扱貨物量はオランダ、ドイツなどが増加した一方、中国、米国などが減少した。輸入品目では家具装備品、木製品などが減少した。
川崎港の23年輸出入と移出入合計のコンテナ貨物取扱個数は前年比16・1%減の10万5931TEUとなった。輸出ではインドネシアへの自動車部品が、輸入ではベトナムからの家具装備品が増加した。
横浜港の23年輸出入と移出入合計のコンテナ貨物取扱個数は前年比1・4%増の302万1068TEUとなった。300万TEUを超えるのは5年ぶりとなる。自動車関連貨物量は前年比9・0%増の2227万トンとなり、このうち完成自動車の輸出は半導体不足の影響緩和で前年比10・8%増の1116万トンとなった。
名古屋港の23年は輸出入と移出入合計のコンテナ貨物取扱個数は前年比0・7%増の269万8118TEUとなった。輸出を見ると、自動車部品において中国やベトナム向けが減少したが、アラブ首長国連邦(UAE)と南アフリカ向けの完成自動車が大幅に増加した。輸入では中国とベトナムからの自動車部品が増加した。
国交省による世界のコンテナ貨物取扱個数は、11年が約5・9億TEUで、21年が約8・5億TEUとなり10年間で1・4倍に増加した。日本は11年が約2000万TEUで、21年が約2200万TEUとなり、1・1倍。
一方で、日本を除く東アジアや東南アジアが台頭し、10年間で約1・5倍に増加している。特にシンガポール港と韓国・釜山港は、東アジアや東南アジア諸国から広く国際トランシップ(積み替え輸送)貨物を集荷している。
コンテナ船 大型化加速 国交省 国際基幹航路を拡大
また、00年代半ばからコンテナ船の大型化が加速。パナマ運河拡張前(16年6月以前)のパナマックス型コンテナ船の最大積載量は4500TEUで、満載時に必要な岸壁水深は14メートルとされる。
現在就航中で最大クラスとされるコンテナ船の最大積載量は2万4346TEUで、18メートルの水深が必要とされる。特に23年から25年までに世界で竣工が予定されているコンテナ船の内、約20%が1万4000TEU積載以上になるとされ、概算で水深18メートルが必要とされている。
22年度末時点で、水深16メートル以深の耐震強化岸壁が東京港・川崎港・横浜港からなる「京浜港」で8バース、神戸港と大阪港で構成する「阪神港」で7バースが完成した。
特に、横浜港南本牧ふ頭MC3コンテナターミナルは国内最大となる水深18メートルの耐震強化岸壁を、15年に併用を始めた。同じく水深18メートルのMC4コンテナターミナルが21年に併用を開始。MC3との連続バースとして延長900メートルの高規格コンテナターミナルとして、世界最大級のコンテナ船に対応する。
また、同時にMC1から4までの全てのコンテナターミナルの一体利用が可能となった。
24年2月、国交省は「新しい国際コンテナ戦略港湾政策の進め方委員会 最終とりまとめ」を発表。政策目標にサプライチェーン(供給網)の強靱(きょうじん)化を位置づけ、同時に国際基幹航路の維持・拡大に必要な貨物量を確保する取り組みを推進する。