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千葉県産業特集
千葉で活躍する企業 わが社のイチ押し製品・サービス・技術 ―1―
Eプラン/強アルカリイオン電解水生成機 ものづくり認定製品に
風呂・洗濯など一般消費者向け
Eプラン(千葉県船橋市、松澤民男社長)の家庭用小型強アルカリイオン電解水生成機「e―hope」が、2024年3月に千葉県の「令和5年度ものづくり認定製品」に認定された。幅222ミリ×奥行き216ミリ×高さ429ミリメートルと小型なのが特徴で、水素イオン指数(pH)が12・5の同電解水を5分間に500ミリリットルつくることができる。
同電解水の成分は99・83%の純水と0・17%のカリウム。生成過程でも酸性水と塩素ガスなどが発生しない一方で、強力な洗浄・防錆・除菌・消臭効果がある。環境意識が高まる中、同電解水の需要が増えている。
これまでに金属加工や食品、ビルメンテナンス、介護、ペット業界から受注実績がある。今後は農業用にも供給し、作物の高品質化や無農薬栽培を実現につなげる計画だ。
今回の認定製品は同電解水生成機のさらなる普及を図るため、一般消費者の環境に対する意識の高まりに対応するもの。風呂や洗濯、掃除全般、ペット用での使用を想定している。すでに海外でも受注実績がある。
京成電鉄/千葉ロッテと「160km/hプロジェクト」イベント
佐々木投手×特急 コラボ演出
京成電鉄と千葉ロッテマリーンズは、佐々木朗希投手の球速と、京成上野-成田空港間を運行する特急列車「京成スカイライナー」の最高速度にちなんだ「160km/hプロジェクト」を実施している。2022、23年に続き3シーズン目の開催。「ZOZOマリンスタジアム」開催試合で、佐々木投手が先発登板時に球速が時速160キロメートル以上を計測した場合、来場者プレゼントと「京成スカイライナー」オリジナルビジョン演出を行う。
プレゼント企画では、佐々木投手が5回終了までに160キロメートル以上を達成した投球数に応じて、来場者に抽選で1万6000円分の京成グループ共通優待券を贈る。
オリジナルビジョン演出では、佐々木投手の投球が160キロメートルを計測する度に、京成スカイライナーがスタジアム内のビジョンを駆け抜ける演出を行う。164キロメートル以上を計測すると球速が表示された特別演出も併せて行う。
京成電鉄は千葉ロッテマリーンズのオフィシャルスポンサー。ラッピング電車「京成線マリーンズ号」を運行するなどの取り組みも行っている。
松山鋼材/匝瑳工場に幅1300ミリメートルH形鋼一次加工ライン
大型鉄骨加工ニーズ増に対応
松山鋼材(千葉県旭市、向後賢司社長)は、匝瑳(そうさ)工場(同匝瑳市)に幅1300ミリメートルまでのH形鋼に対応した一次加工ラインを稼働した。投資額は約3億円。建設物の大型化、高層化に伴って大型鉄骨の加工ニーズが高まっていることに対応する。ライン新設により、同工場の加工能力を現在の月間1200トンから同1700トンに引き上げる。
アマダマシナリー製の鉄骨用穴開け・切断複合加工機「WS-1300」、シンクス製の開先加工機、ニッチュー製のショットブラスト、自社オリジナルの反転機を導入した。向後社長は「関東で1300ミリメートルのH形鋼に対応できる加工工場は少ない」と話し、今回のライン新設を他社との差別化につなげる。
同社は本社工場と、みけどうぶち塙工場(同旭市)からH形鋼や溝形鋼などの形鋼加工設備を移設する形で2023年に匝瑳工場を稼働した。
10月をめどに同工場に塗装設備も新設する。現在塗装は、みけどうぶち塙工場で行っているが、塗装を含めた形鋼加工を匝瑳工場に集約し、塙工場は胴縁加工に専念することで両工場の生産性を向上させる。
アイ・メデックス/生体電極活用 農作物の健康状態を見える化
長期モニタリングで技術開発
アイ・メデックス(千葉市花見川区、市田誠社長)は、農業で心電や筋電、脳波など人体の電気信号を計測する際に使用する生体電極の活用を進めている。電極を植物に取り付け、電気信号を計測すると、外的な刺激に応じて電気信号が変化することが確認されている。同社は生体電極で農作物の健康状態を見える化する技術の確立を目指す。
第1弾として植物用の特殊な生体電極を開発して長期的なモニタリングを開始。さらに水を与えたり、虫を寄せ付けたり、周囲に雑草を生やしたりするなど、さまざまな刺激を与え、電気信号の変化を計測する。これらのデータを解析することで、植物の健康状態を見える化できる技術開発につなげる。
花きからスタートしたが、今後、トマトやキュウリ、スイカも対象にする。経験則に頼らずに農作物の健康状態が確認可能になることから、市田社長は「農業の事業承継に役立つ」と見る。農業人口が減少する中、生産性と品質向上にも応用したい考えだ。農業以外にも生体電極の可能性を追求し、新規事業の創出につなげる。