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大阪産業人クラブ60周年
大阪産業人クラブ(千歳喜弘会長=KRI特別顧問)は、2025年2月、設立60周年を迎える。前身は1965年に発足した関西工場長連盟。「工場責任者が相集い、工場経営の合理化、生産技術の向上などに関する知識の交流と相互の親睦を図る」ことを設立目的に、産業を取り巻く環境が変化する中で常に時代の要請に応えながら、60年に渡って活動を続けてきた。
交流を軸に広がる活動
全国の仲間と交流
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千葉全国大会で中締めのあいさつをする千歳会長
日本産業人クラブ連合会(事務局=日刊工業新聞社)は2024年11月18、19の両日、幕張メッセ国際会議場(千葉市美浜区)で、「産業人クラブ全国大会in千葉」を開いた。19年10月の新潟市での全国大会から5年ぶり2回目の開催。全国28の産業人クラブから会員企業や関係者ら約290人が集まった。
全国大会はキッコーマンの堀切功章会長の基調講演で幕を開けた。続いて全国大会実行委員長を務める岡本硝子の岡本毅会長が「町工場の世界制覇戦略」というテーマで講演。埼玉県警から町工場の社長に転身した経緯も披露しながら、プロジェクター用反射鏡で9割超の世界シェアを誇る企業のトップとして現場重視の経営を披露した。
大阪産業人クラブからは14人が参加。全国会長会議、ピッチイベント、個別商談会、懇親ゴルフ大会などを通して全国の仲間と交流した。交流会の中締めあいさつでは、大阪産業人クラブの千歳喜弘会長(KRI特別顧問)が登壇し、連携によるイノベーションの重要性を強調した。
滋賀産業人クラブと共同出展
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展示会「未来モノづくり国際EXPO2024」のブースでは“ハッピーアワー”で交流を深めた
大阪産業人クラブは滋賀産業人クラブ(坂口康一会長=近江鍛工会長)と共同で2024年11月13日から3日間、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開かれた「未来モノづくり国際EXPO2024」に初出展した。
出展者数は23社・団体。会期中、ブース内でアルコール類を飲みつつ会員同士が情報交換する“ハッピーアワー”なども実施し、交流を深めた。
未来モノづくり国際EXPOは、2025年大阪・関西万博を盛り上げようと23年から開催されている。日本国際博覧会協会の協力を得ており、万博関連では唯一のBtoBイベントとして注目を集めている。
両産業人クラブは初出展ということもあって出品を「会社案内」や「製品カタログ」に限定。このため、集客が心配されたが、全体で約670部用意したカタログ類の約半分を来場者が持ち帰るという成果が得られた。ある自治体の企業集積マップはすべてなくなったほか、14社・団体で70%を超える持ち帰り率となった。
本年の未来モノづくり国際EXPOは7月16日から19日までの会期で開催される。中国四国産業人クラブなどにも呼びかけて規模の拡大を目指す。
会議と工場見学をセットにした運営委員会
大阪産業人クラブ運営委員会(阿形清信委員長=近畿刃物工業社長)は、2024年12月6日の第3回運営委員会を近畿刃物工業(大阪府守口市)で開いた。
委員会はこれまで事務局を務める日刊工業新聞社西日本支社(大阪市中央区)で開いてきたが、委員から「外に出て会議を実施するのもいいのではないか」といった声が上がったことから、工場見学会と会議をセットにした形で初めて実施した。
従来と異なる刺激で委員会も活発に議論が交わされたことから、次回も工場見学と運営委員会を合わせて開く方針を固めた。4月には冷間圧造部品メーカーのマツダ(同城東区)で実施する計画。
メルマガや工場視察などを通して交流拡大を目指す
大阪産業人クラブは2024年7月からメールマガジンの配信を始めた。会員間の情報共有が目的で、毎月末に約100件の配信を行っている。
大阪産業人クラブの行事や日刊工業新聞社の展示会情報をメインに、会員企業のPRコーナーも設ける。自治体の企業誘致セミナーや商談会、企業独自のセミナー、展示会への出展情報なども豊富に提供している。4月からは会員企業の紹介記事も掲載する計画。
一方、3月5、6の両日は山形県の企業視察を実施する。訪問先はジャスト(山形県上山市)と東和薬品山形工場の2事業所で、視察終了後は、東北3産業人クラブ(山形、宮城、福島)のメンバーと懇親会を実施する。
また5月28日に開催する第60回記念総会では「100年経営の会」(北畑隆生会長=元経済産業事務次官)と特別シンポジウムの実施を企画。同会は、創業100年を越える長寿企業の経営を理論・体系化し、国内外に情報を発信している。
特別シンポジウムはリアル会場とオンライン配信のハイブリッド形式で開催する。
春の交流会を開催
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AIの最新動向と活用事例を講演する飯田氏
大阪産業人クラブと滋賀産業人クラブ、日刊工業新聞社は5日、ANAクラウンプラザホテル大阪(大阪市北区)で「2025年春の交流会」を開いた。両産業人クラブ会員を含む、約150人が参加した。
「経営とAIの新常識~デジタル時代を勝ち抜くための思考法~」と題した講演会はビジネスファイターズ合同会社最高経営責任者(CEO)の飯田剛弘氏が登壇。進化が止まらない人工知能(AI)の状況を解説した上で、AIで可能なタスクを紹介した。
実際にビジネス文書や企画書、さらには料理メニュー作りなどのデモンストレーションも披露し、「使いこなすには小さな成功の積み重ねがポイント。必ず仕事の効率化などにつながる。使いこなすにはまず“AIの筋トレ”」とAIの活用を促した。
飯田氏は中小企業AI活用協会の代表理事も務め、生成AI・チャットGPT活用について講演や研修を全国で行っている。
続く交流会では来賓を代表して近畿経済産業局の信谷和重局長が「今年は、いよいよ万博が始まる。大阪が先頭になって日本経済を引っ張っていただきたい」とあいさつした。