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大阪産業人クラブ60周年
大阪産業人クラブ(千歳喜弘会長=KRI特別顧問)は、2025年2月、設立60周年を迎える。前身は1965年に発足した関西工場長連盟。「工場責任者が相集い、工場経営の合理化、生産技術の向上などに関する知識の交流と相互の親睦を図る」ことを設立目的に、産業を取り巻く環境が変化する中で常に時代の要請に応えながら、60年に渡って活動を続けてきた。
60周年を機に新たな展開
あらためて2025年は「巳年」。ヘビは、成長する過程で何度も脱皮して成長することから、「再生」や「変革」を象徴する生き物とされている。大阪産業人クラブでは、60周年の節目を「新たなスタート」と位置づけ、これまで以上に盛り上がりのある異業種の交流団体であることを目指す。その役割を担っているのが運営委員会と、その傘下の部会。それぞれの部会で新たな取り組みも実施され始めた。
青年部会/SNS利用、マナー研修実施
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青年部会のマナー研修で講師を務めた中島氏
青年部会(湯本秀逸部会長=湯本電機社長)は2024年5月22日、大阪産業人クラブの会員企業で、岩崎企画の中島悠氏を講師に迎え、セミナー「“今どきの”ビジネスマナー実践研修」を開いた。
受講者は入社1年目から3年目の社員。社会人としての基本マナーからオンライン会議でのマナー、さらにはSNSを活用したコンタクトツールの使い分けなどを中島氏が解説した。
「かつての“ほうれんそう(報告・連絡・相談)”がリモート勤務以降、自らの提案による“かくれんぼう(確認・連絡・報告)”に変わった」と時代に合わせた言葉の変化を紹介する中島氏。参加者からは「新しい気づきが多かった」、「顧客によってコンタクトツールを使い分ける必要性がわかった」などの感想が聞かれ、“今どき”を実感できるセミナーとなった。
テクノロジー部会/相互理解を促進へセミナー
テクノロジー部会(美馬徹部会長=関西金属工業会長)は、2024年9月11日、大阪市内でセミナー「第1回知らんかった!会員企業の今の顔~技術と経営~顧客の要望に応える独自の金属加工」を開いた。コロナ禍で大阪産業人クラブ会員の各企業でも事業内容や働き方などが大きく変わり、改めて会員間の相互理解を深める目的で実施した。
関西金属工業(大阪府八尾市)は、新規設備に対する提案力や高品質のステンレス加工と強みに取引業界を拡大している。グループ7社による連携で事業を展開する現状を報告した。
紙器・段ボール用刃物製造専門メーカー、近畿刃物工業(大阪府守口市)はコロナ禍の間に内製化に注力。現在の一貫生産体制を構築した。これを踏まえ、生産性向上の実績などを披露した。
その後の交流会では、タナカカメ(大阪府枚方市)の田中秀明相談役や、日本エレクトロセンサリデバイス(大阪市西区)の力身総一郎社長らが企業紹介。5分間の制限時間を超える話の展開に会場は盛り上がった。
ゴルフ部会/110回超える伝統のゴルフ大会
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110回ゴルフ大会を制した富士電熱開発社の山口社長(右)
ゴルフ部会(山口伊太郎部会長=アジア化成工業所社長)は大阪産業人クラブの長い歴史の中で毎年3回のコンペを実施してきた。2024年10月3日、宇治カントリークラブ(京都府宇治市)で開催されたコンペは第110回。記念大会となった。
この大会を制したのは、富士電熱開発社(大阪市鶴見区)の山口宣弘社長。「天気は悪かったが、メンバーにも恵まれて楽しくできた」と笑顔でコメントした。
また本大会では10回ごとの節目に実施する「優勝カップ取り切り戦」も実施。参加者全員の中から、100-109回大会までの優勝者と準優勝者を対象に順位を決めるイベントで、MURATA(大阪市西区)の村田奈々子社長が記念の大トロフィーを手にした。
「優秀従業員表彰制度」定着
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2024年は2人の従業員が表彰された
大阪産業人クラブの重要な活動の一つとして、「優秀従業員表彰制度」がある。会員企業の活性化を目的に実施しているもので、企業が優秀な従業員を推薦。運営委員会に申請し、総会当日の役員会で正式決定する。
年齢や勤続年数などに関係なく、会社への貢献度や優秀な功績を残した従業員を対象に表彰する。
制度がスタートしたのは2013年。これまでに20社50人の従業員が表彰を受けた。非破壊検査システムの開発から製造までを行うポニー工業(大阪市中央区)など毎年参加している企業もあり、社員のモチベーションアップなどにつながっている。