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連携特集2025 “京創力”
“成長の芽”育て未来へつなぐ
社会課題の解決や地域企業・社会の活性化、課題解決を目指す起業家支援などで、地域金融機関に対する期待は年々高まっている。
京都中央信用金庫/京都府、大学と次代担う起業家育成
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「THE IDEA Quest」の様子
京都中央信用金庫は京都府や多くの大学と連携し、次代を担う起業家育成およびアントレプレナーシップ醸成を図る学生プログラム「IDEA BANK presented by 京都中央信用金庫」を行っている。
1月のキックオフイベントで京都府立大学、京都芸術大学、京都産業大学、立命館大学の各学長が登壇し、大学から広がるイノベーションを議題に討論。
6—7月には、伝統や食関連の4企業(同金庫取引先)が抱く課題を解決するアイデアを学生チームが提案する「THE IDEA Quest」を開き、18大学・400人超の学生が応募。企業や専門家も交えたワークショップは白熱し、アイデアも素晴らしかった。7月下旬の学生ビジネスコンテスト「THE IDEA Arena」は21組の個人・チームが応募。7組が最終選考で競った。
日本政策金融公庫/女性や学生の起業家スタートアップを支援
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4日に開催した「女性先輩起業家のリアルなお話」セミナー
日本政策金融公庫京都創業支援センターは起業家育成で民間金融機関や支援機関と連携し、多様な取り組みを展開している。女性起業家や学生起業家、スタートアップへの幅広い支援が特に好評だ。
同センターは地域の支援機関とともに、女性起業家のコミュニティー形成に取り組む中で、事業ステージの近い女性起業家同士がつながる場「サロン・ド・こまち」を提供している。4日開催の「女性先輩起業家のリアルなお話」セミナーでは、サロン・ド・こまちと連携した交流会で、女性起業家間のネットワーク作りを促した。
7日には京都大学を会場として社会課題の解決を目指すスタートアップを招き、高校生が起業家の熱量に触れる機会も提供する。支援機関との連携を深め、若者への起業家教育やスモールビジネスからスタートアップまで幅広く支援していく。
ニチコン 社長 森 克彦 氏/社内連携、製品開発にフィードバック
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ニチコン 社長 森 克彦 氏
—事業環境は。
「電気自動車(EV)市場が低迷し、EV向けフィルムコンデンサーや急速充電器、EVと住宅間で双方向に給電できるビークル・ツー・ホーム(V2H)などの製品が影響を受けた。一方、AI(人工知能)サーバー向けにコンデンサーが好調で、2025年度は引き続き拡大する」
—24年10月に長崎総合科学大学と共同研究講座を開設しました。
「エネルギーマネジメントシステム(EMS)の最適化や電力変換の高効率化に向け、連携している。(急速充電器やV2Hを手がける)NECST事業の製品は、電力変換を頻繁にする機器が多い。変換効率の向上は当社製品の競争力強化や、他社製品との差別化につながる」
—26年に低圧の電力需給調整市場が自由化され、蓄電池が参加できるようになります。
「以前から家庭用蓄電池は成長市場とみているが、さらに追い風になるだろう。ただ蓄電池が各家庭に分散することになり、電力の無駄も発生しやすい。効率化に向けてはアグリゲーターとの連携が必要となるため、すでに数社とコンタクトし、協議を始めている」
—社内連携を促す取り組みは。
「NECST事業は部品を使う側で、コンデンサ事業は部品を供給する側。開発や営業の社員、事業本部長などが参加する会議を定期的に開き、意見交換をしている。需要側の意見を吸い上げてフィードバックし、製品開発や改良に生かしている」
