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兵庫・神戸産業界
2024年の幕が開けた。神戸市中心部の三宮は再整備が進むほか、神戸のシンボル「神戸ポートタワー」のリニューアルオープンが予定されるなど、神戸が未来に向けて躍進する年となる。一方で人手不足など、企業を悩ませる課題は山積したままだ。阪神・淡路大震災から29年を経て、兵庫・神戸経済の成長戦略をどう描くか。自治体や産業界トップに展望を聞くとともに、地元経済の今を紹介する。
2024年トップメッセージ わが社の抱負―3
人材確保に向け改革推進/コベルコE&M社長 浅田 秀樹氏
当社は、広範なプラント設備の建設と保全に対応可能な「現場で培った幅広い技術」と、「匠の技能」を有するエンジニアリング会社です。
近年は、お客さまの課題である「設備の老朽化」や「カーボンニュートラル」、「DX」などのご相談に対して、培ってきた知識と技術・技能を結集し、課題の解決に取り組んでおります。社内では理念の浸透、人事制度改革や組織改革、福利厚生制度の見直しなど、人材確保のための改革を推進することで、社員やパートナー企業が最大限の力を発揮し、イキイキ、ワクワクと安心して働き続けられる環境作りを進めております。
専門技術を有するエンジニアを育成し、「培った技術と挑戦が、すべての人々の安心を支え続ける」というミッションを実現することで、お客さまが安心して生産活動を継続できるよう「設備の建設や保全」に力を注ぎ、社会基盤を支える使命を担い続けます。
長期ビジョン実現へ前進/シスメックス社長 浅野 薫氏
シスメックスは、血液や尿などを採取して調べる検体検査を事業の核として、世界190以上の国や地域の人々の健康を支えています。
長期経営戦略2033では長期ビジョン「より良いヘルスケアジャーニーを、ともに。」を掲げ、一人一人の生涯にわたるヘルスケアの旅路がより良いものになるよう、検体検査領域でのさらなるイノベーション創出に加え、メディカルロボット事業をはじめとする治療領域など新領域へチャレンジしています。
24年は、長期ビジョン実現に向け着実に歩みを進め、サステナブルな社会の実現を目指しバリューチェーン全体での環境負荷低減をさらに強化するとともに、多様性からイノベーションを創造する組織づくりをより一層推進し、さらなる価値創造に向けて挑戦を続けてまいります。
環境見極め販売・収益力回復目指す/オークラ輸送機社長 大庫 良一氏
2023年は阪神タイガースが日本一に輝き、関西が大いに沸き返りました。こうした中、当社の大きなトピックスは、東京、名古屋、大阪それぞれ3支店の事務所を刷新したことです。快適な作業環境と営業効率を高めることを目指しました。
建設費や設備費の急騰から、中止や延期、規模縮小に向かう案件が増加するなど、省力化・省人化ニーズは旺盛でありながら十分に取り込めていないのが現状です。
24年の4月から始まる新年度は、「踊り場」の年と位置付け、足元の事業環境をしっかり見極め早期に販売力と収益力を回復させる考えです。
サステナビリティ経営積極化/MORESCO社長 両角 元寿氏
当社は、経営ビジョン「地球に優しいオンリーワンを世界に届けるMORESCOグループ 未来のために もっと化学 もっと輝く」のもと、研究開発型企業としてサステナビリティ経営を積極的に推進しています。
この活動のなかで、これまで以上に市場ニーズに対応する製品開発と提案を加速するために、「MORESCO Green SX」という認定制度を開始しました。
製品の原料調達から廃棄までのライフサイクル全体を評価し、環境負荷低減等に資する製品をSX製品と認定、これら製品を積極的に市場展開することで、地球環境やお客さまの企業価値向上に貢献してまいります。
先を見据え、愚直に力つける/TOYO TIRE社長 清水 隆史氏
当社は日々、たゆまぬ研さんを通じ「原理原則を守る」「変化に適応する」「愚直に続ける」という三つの志を貫いてきました。2024年は中期経営計画の後半戦に入ります。現状に慢心せず、これまでの取り組みをしっかり熟成させ、さらにその先を見据えて力をつける年にしていきます。
強みを持つ大口径タイヤへの需要シフトのトレンドを見極め、各生産拠点の操業効果を最大化しつつ、性能とデザインを両立した付加価値の高い商品をタイムリーに供給しなければなりません。
25年には創業80周年と、中計の着地の年を迎えます。それだけに、24年を重要な「準備の年」と位置づけています。ただ着地点だけを見て事業を進めるのではなく、次なる先の絵姿も描き始めたいと思います。
そのためには、自らが挑戦してきたことに自信を持ち、積み上げてきたものを熟成させることが必要です。その上で、「その先を見据え、愚直に力をつける年」となるよう取り組んでまいります。