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SEMICON JAPAN(2025年12月)
半導体製造サプライチェーンの国際展示会「SEMICON Japan(セミコンジャパン)2025」が17日から19日までの3日間、東京・有明の東京ビッグサイト東展示棟・西展示棟・南展示棟で開催する。主催はSEMIジャパン。今年は「AI×サステナビリティ×半導体」をテーマに、検査・計測技術に特化した「メトロロジー・アンド・インスペクション・サミット(MIS)」などの新企画とともに、幅広く半導体産業を紹介する。開場は10時から17時まで。入場は無料(事前登録制)。セミナーは一部有料。
AI×サステナビリティー×半導体
SEMIは2日、2025年第3四半期の世界半導体製造装置販売額が336億6000万ドル(前年同期比11%増)に達したと発表した。半導体市場はAI関連製品の旺盛な成長に支えられている。その影響を受け、シリコンウエハーの世界出荷面積も、28年に過去最高を更新する154億8500万平方インチに到達する見込みだ。
半導体装置11%増/世界第3四半期
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多くの関心を集めた半導体の製造工程のパネル展示(SEMICON Japan2024)
SEMIは半導体製造装置の販売額が増加した背景として、AIコンピューティング向けの先端ロジック、DRAM、パッケージングソリューションなど先進テクノロジーへの旺盛な投資がけん引したとしている。また、中国向けの半導体製造装置の出荷が顕著に増加したことによって、全体的な好調につながった。
第3四半期の世界半導体製造装置市場統計(WWSEMS)によると、最大市場の中国向けの売り上げは、145億6000万ドル(前年同期比13%増)だった。世界販売における中国市場の比率は43%と4四半期ぶりに4割を超えた。
台湾は82億1000万ドル(同75%増)と大きく伸び、韓国も50億7000万ドル(同12%増)と好調だった。日本は同5%増の18億3000万ドルとなった一方、北米は同52%減、欧州が同50%減となった。
SEMIが11月に発表した世界シリコンウエハー出荷面積について、25年第3四半期は33億1300万平方インチ(前年同期比3・1%増)となった。主に先端ロジックやクラウドインフラ、メモリー向けの需要拡大により300ミリメートルウエハーの出荷量が増加傾向という。ウエハー需要の成長の背景には、AIによる先進プロセスへの投資拡大があるとした。
シリコンウエハーは半導体の基本的な材料。高度な技術でつくられた薄い円盤状の素材で、最大300ミリメートルまでのさまざまな直径で製造されている。ほとんどの半導体デバイス(チップ)の基板材料として使われている。
こうした中、SEMICON Japan2025は過去最大規模の出展者数となり、AI時代を見据えた新企画を盛り込むなど見どころが満載だ。
APCS
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最先端チップレット製造工程など注目の技術が紹介された(SEMICON Japan2024)
「アドバンスドパッケージング・アンド・チップレット・サミット(APCS)」は後工程技術に特化した専門展示会だ。
半導体パッケージングはアプリケーションによって求められる要件が異なる。小型化や低消費電力、高信頼性、低コストなどさまざまなニーズがある。これらには2・x次元(2・xD)や3D、再配線層(RDL)、シリコン貫通電極(TSV)、チップレット、新たな設計手法、シミュレーション環境などの掛け合わせが必要となる。
APCSでは業界をリードする主要企業が後工程に関連した最新技術やソリューションを披露する「展示エリア」や、業界のキーパーソンが登壇し先端パッケージ技術の未来像を探る「カンファレンス」を実施する。このほか、半導体パッケージングの基礎編から最新技術について2部構成で解説する「教育講座」では若手技術者向けの後工程概論や、分野を超えた招待制の交流の場「ネットワーキングイベント」も開催する。
ADIS
次世代の半導体設計と検証分野にフォーカスするサミット「アドバンスドデザイン・イノベーション・サミット(ADIS)」を昨年に続き開催する。
最終プロダクトのシステム構成には、より使いやすい快適なソフトウエアと、それを実現させる半導体が求められる。システム全体の設計、検証分野が注目される。展示エリアとカンファレンス、交流の場「ネットワーキング」で構成する。
MIS
「メトロロジー・アンド・インスペクション・サミット(MIS)」は半導体製造における検査・計測技術に特化した初開催のサミット。AI時代の進展を支える半導体製造では、微細化やチップレットなどの集積技術が加速しており、高度な検査・計測技術が欠かせない。
出展エリアのほか、デバイス・検査装置メーカーとトップアナリストが半導体検査計測の未来を多角的に議論するカンファレンスや事前登録制のネットワーキングで構成する。このほか、AI半導体やAIプラットフォームなど、持続可能性を支える最先端技術が集結する「AI×サステナビリティ ×セミコンダクター・サミット(AIS)」も初開催する。
