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SEMICON JAPAN (2024年12月)
半導体装置、世界販売額最高更新続く
SEMIが9日に発表した世界半導体製造装置市場によると、前工程と後工程の両面に支えられ2025年には1210億ドル、26年には1390億ドルと最高額を更新し続けると予測した。24年の半導体装置販売額の見通しは明るくなっており、特に中国および人工知能(AI)関連分野の投資が高まっている。半導体製造に向けた投資が3年連続で伸長する背景として、半導体産業が世界経済を支え、技術革新を進める上で重要な役割を果たしているとしている。
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前工程だけでなく、高速・大容量のデータ処理を実現する半導体のテスト技術など後工程の需要が高まる。
セグメントでは、ウエハーファブ装置分野(ウエハープロセス処理装置、ファブ設備、マスク/レチクル製造装置)の24年の販売額は前年比5・4%増の1010億ドルを見込んでいる。AIコンピューティングからの需要にけん引されたDRAM、広帯域メモリー(HBM)の設備投資が好調に継続している。加えて、中国の投資も引き続きウエハーファブ装置市場の拡大に大きく貢献。
今後、ウエハーファブ装置分野の販売額は、先端ロジックなどの需要増加を予測。24年比で25年は6・8%増、26年は21・7%増の1230億ドルを見込んでいる。
後工程装置分野は過去2年連続して足踏み感が見られたが、24年は下期において力強い回復を見せた。
24年のテスト装置の販売額は71億ドルで、組み立ておよびパッケージング装置の販売額は49億ドルと予測した。後工程分野の成長は加速し、ハイパフォーマンスコンピューティング用半導体デバイスの複雑化、そしてモバイル機器、車載、産業用需要が増加すると見込んでいる。
こうした中、SEMICON Japanは企画展示に加え、250人以上が登壇する講演・セミナーが多岐にわたるテーマで実施される。
半導体の未来がここにある。
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半導体の製造工程のパネル展示は、多くの来場者の関心を集めた
●総合展示ゾーン
半導体プロセスに対応した総合展示ゾーン。製造プロセス技術のほか、SMIF(スタンダードメカニカルインターフェース)や天井走行式無人搬送車(OHT)など自動化に向けた提案が行われる。
●APCS
APCSは後工程技術に特化した専門展示会。最先端の後工程技術開発をリードするキーパーソン、チップ製造に適用するために不可欠な革新的な装置・材料・設計環境などに関する情報とサプライヤーとその最新製品が一同に集結する。
半導体パッケージングは採用するアプリケーションにより小型化、低消費電力、高信頼性、低コストなど、求められる要件が異なる。これらには2・x次元(2・xD)や3D、再配線層(RDL)、シリコン貫通電極(TSV)、チップレット、新たな設計手法、シミュレーション環境などの掛け合わせが必要となる。
APCSでは業界をリードする主要企業が後工程に関連した最新技術やサービスを披露する「展示エリア」、最先端技術の開発と製造への適用をリードする世界の半導体トップメーカーとサプライヤーから多数のキーパーソンが登壇する「カンファレンス」、ADISとの交流の場「ネットワーキングイベント」で構成される。
●ADIS
次世代の半導体設計と検証分野にフォーカスする新たなサミットとしてADISを初開催する。
最終プロダクトのシステム構成には、より使いやすい快適なソフトウエアと、それを実現可能とする半導体が求められる。システム全体における半導体の重要性が高まる中、システム全体の設計、検証分野が注目される。
ADISでは、展示エリアとカンファレンスに加え、ADISとAPCSのネットワーキングにより、デザイン設計などの課題や、次世代の方向性を共有できる。
●FLEX Japan
FLEX Japanはプリンテッドエレクトロニクスや、FHE(フレキシブル・ハイブリッド・エレクトロニクス)、スマートテキスタイル技術の専門展示会。プリンテッドエレクトロニクスはサスティナビリティーが求められている。軽く・薄く・曲がる柔軟な電子回路の実現に向けた技術とその応用に関する最新の成果と製品が紹介される。