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工作機械産業
受注―続く高水準
日本工作機械工業会(日工会)によると、2023年の工作機械の受注実績(確報値)は、前年比15・5%減の1兆4865億1900万円と3年ぶりに減少した。コロナ禍に伴うペントアップ(先送り)需要があった22年と比べ、半導体や自動車関連の需要が落ち着き、中国経済減速の影響も受けたことが要因と考えられる。ただ受注水準は過去7番目とまずまず高かった。
日工会は24年の受注額を23年比0・9%増の1兆5000億円と見通す。23年と同水準だが、半導体関連の需要や中国の景気の先行きなどが、受注額の動向を大きく左右することになる。
近年、社会全体で地球環境への配慮が求められている。モノづくりにおいても、従来求められていた加工の高速化、高精度化、自動化・省人化などに加え、省電力・省エネルギーな機械の需要が高まっている。多様なニーズに応える、さまざまな機械がメーカーから提案されている。
自動化・省人化に対応するため、産業用ロボットの開発も進んでいる。モノの移動に役立つ自律移動ロボット(AMR)や、加工対象物(ワーク)の自動交換を行うロボットなどが、工作機械と組み合わせて活用されている。
また3次元(3D)データをもとに造形物を製造する積層造形(アディティブ・マニュファクチャリング、AM)の市場規模は今後も大幅な拡大が予想されており、注目が高まっている。
多くの業界で若手人材の育成が課題となっており、モノづくり業界も例外ではない。学校では、さまざまな講義や研究などを通して、モノづくり業界で戦力となる知識・技術やコミュニケーション能力などの育成に力を入れている。
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