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中部の工作機械産業
工作機械業界が旺盛な需要を享受している。米国や中国をはじめとする海外を中心に、航空宇宙、データセンター(DC)、半導体製造装置、医療など幅広い産業で設備投資が活発化。内需の回復も鮮明になっている。中部の工作機械メーカーは体制や商品を強化し、需要を取り込もうとしている。
強み生かした開発進む 1マイクロメートルのスラッジ濾過
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1マイクロメートル相当のスラッジを濾過できる白山機工の高精度フィルター装置搭載クーラントユニット
各メーカーも独自の技術を生かして、新たな製品の開発や販売戦略を実施している。
白山機工(石川県白山市)の高精度フィルター装置搭載クーラントユニットは、研削加工などで排出されるスラッジを含んだクーラント液から高精度にスラッジを回収できる。さらにフィルターメッシュ交換などにかかるメンテナンスコストを抑えた。1マイクロメートル(マイクロは100万分の1)相当のスラッジも濾過できる。
フィルター装置内に送られたクーラント液は、内部で水位を上下させながらフィルターメッシュで濾過される。フィルターメッシュに付着したスラッジは水流や水位変動により剥がされ、フィルター装置の下部に沈殿する。下部にたまったスラッジは定期的に自動バルブより排出されるため、面倒なタンク清掃の手間が省ける。フィルターメッシュの目開きは0.3マイクロ―100マイクロメートルの中から選べる。
使用環境に合わせてマグネット式セパレーターなどの1次ろ過装置との組み合わせも可能である。
軽量で伸縮性高い保護カバー
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ナベルの工作機械向け保護カバー「ダイアモンド・フレックス」
ナベル(三重県伊賀市)は、工作機械向け保護カバー「ダイアモンド・フレックス」の販売に力を入れている。
テレスコカバーよりコンパクトで軽量、高速動作に耐えられるなどの優位性を持つ。
工作機械の動きと連動して伸縮し、加工時の切り粉や粉じん、切削油などの液体から機械を保護する。細長いステンレスの薄板を伸縮する特殊設計の樹脂部品で連結した鎧のような構造。取り付けスペースが小さくて済み、工作機械の小型化に貢献する。軽いため伸縮に必要な動力を抑えられ、モーターを小型化、省電力化できる。
ダイアモンド・フレックスは独メラーヴェルケ(ビーレフェルト市)が欧州で展開。国内ではナベルが独占的に製造・販売する。
横型MC用いた長尺加工機提案
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航空機産業などをターゲットに提案する
キラ・コーポレーション(愛知県西尾市)は、高いカスタマイズ性と柔軟な対応で大手メーカーとの差別化を図る。特に注力しているのが、横型MC「KN―40Hb」をベースした専用加工機の販売だ。まずは航空機関連をターゲットとし、長尺アルミニウムの引き抜き加工専用機と、長尺シャフトの端面加工専用機を売り出す。
KN―40Hbにストッカーや大型のロータリーテーブルなど顧客のワークに必要な設備をカスタマイズで取り付ける。搬入・出用のストッカーや、ガントリーローダー、ロボットを取り付ければ、自動化も可能だ。それぞれの設備は顧客に合わせて自社で設計・製造する。
同社はこれまでカバーや部品、周辺設備を独自設計することで、工作機械の枠を超えた専用設備を提供してきた。自社開発の3軸ロボットもラインアップ。機能を限定することで、20キログラムまでの重いワークの搬送を省スペースで実現する。
長寿命化で調達リスクに対応
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LD工程はロボットで完全自動化した
タングステン不足により、超硬切削工具の調達に不安を抱える企業は多い。シー・ケィ・ケー(愛知県半田市)は、再研磨やオーダーメード、そして超硬合金に他元素を加えるレーザードーピング(LD)を組み合わせることで、工具の長寿命化を実現。調達リスクへの対応を提案している。
LDは金属材料に他元素を塗布し、レーザーを照射することで母材の性質を制御する技術。金属原子の結合強化や被削材との化学反応抑制、コーティングの密着性向上などの効果が得られる。さらに顧客の特徴に合わせて刃先形状を再設計することで、工具寿命を2倍以上に延ばすことが可能だ。
調達リスクに対応するだけでなく、工具取り換えによる機械停止時間の削減にも貢献する。生産の効率化、省人化にもつながる技術だ。今後、より同技術を広めるため標準品のラインアップも拡充。工具以外の金属製品にも対応し、将来的には「金属の寿命を延ばす企業」への転換も視野に入れる。
