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中部の工作機械産業
工作機械業界が旺盛な需要を享受している。米国や中国をはじめとする海外を中心に、航空宇宙、データセンター(DC)、半導体製造装置、医療など幅広い産業で設備投資が活発化。内需の回復も鮮明になっている。中部の工作機械メーカーは体制や商品を強化し、需要を取り込もうとしている。
ラインアップ拡充盛ん 独営業拠点を移転・拡張
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ブラザー工業の5軸横型MC「HU550Xd1」
中堅メーカーも拠点整備や新製品投入、収益構造改革などを進める。
2028年3月期に工作機械事業の売上収益1000億円を目標に掲げ急成長を目指すブラザー工業は、販売・サービス拠点の整備や商品ラインアップの拡充を推進している。重点地域に位置付けた欧州では、ドイツにあるショールーム併設型営業拠点「ブラザーテクノロジーセンター(BTC)フランクフルト」を移転・拡張した。
ショールーム面積は従来比約2・5倍に拡大し、海外のBTCでは中国・上海に次ぐ規模となった。主軸30番の小型MC「スピーディオ」の、ほぼすべてのシリーズを展示し、ドイツをはじめ欧州での拡販を図る。
商品面では工具100本仕様などハイペースでラインアップを拡充している。26年1月には新シリーズとして5軸制御横型MC「HU550Xd1」を投入した。直径680ミリ×高さ400ミリメートルの治具エリアを備え、電動駆動装置「イーアクスル」部品など大型部品の多面加工に対応する。
3年間で事業売上収益を2倍強にする高い目標に対し池田和史社長は「順調に伸ばしている」と述べた。
収益構造を改革
26年3月期連結決算において売上高、営業利益、経常利益で過去最高を記録したFUJI。27年3月期も過去最高業績を更新する見通しだ。AI(人工知能)サーバー関連需要を受け主力の電子部品実装ロボット(マウンター)が業績をけん引する。一方、工作機械を扱うマシンツール事業は収益構造改革を急ぐ。
足元の需要としてはハイブリッド車(HV)関連の設備投資の動きが出てきたことにより「回復の兆しは見えてきた」(五十棲丈二社長)という。ただ、同社が目指すのは「トップラインが伸びなくても、しっかり利益が出せる構造」(同)への転換だ。具体的には「得意な分野のターンキーソリューションに集中する」(同)とともに「アフターサービスや改造を含む利益率の良い事業」(同)に注力する。27年3月期のマシンツール事業は黒字転換を見込んでおり、その上で「どういった事業の方向性を出していくか判断していきたいと思っている」(同)とした。
パワーチャック3種を発売
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豊和工業の低価格製品群の一つ3爪中空チャック「H3BP」
豊和工業は従来より価格を大幅に抑えた旋盤用油圧パワーチャック3機種を立て続けに発売した。主要ユーザーである中小加工事業者が原材料価格や人件費の上昇などで厳しい経営環境にさらされている現状を受け購入しやすくした。人手作業が多かった生産ラインを見直し、工程集約やロボット導入によって効率化、省人化した。
第1弾は、くさび形3爪中空チャック「H3KTA」。性能・機能を維持しつつ価格を約3割下げた。穴径6―12インチで4種類用意した。第2弾は段取り替え時の爪交換が容易なクイックチェンジタイプ「H018MA」。同タイプとしては1981年に従来品を発売して以来の新製品となる。価格は40―50%程度引き下げた。材料を見直し欧州の特定有害物質規制「RoHS指令」に適合した。
そして第3弾はワークを把握する力を従来品に比べ35%高めた3爪中空チャック「H3BP」だ。ラインアップは外径10インチのみで把握力は150キログラム。同12インチの同社従来品を超える把握力となった。重切削性が高まり生産性向上につながる。貫通穴径も30%拡大し、太いワークにも対応する。
これら新型チャックについて塚本高広社長は「営業攻勢をかけているが、生産が追いついていない部分があった」と述べた。27年3月期は「販売と生産体制を揃えて伸ばしていく方向で考えている」(同)と意気込んでいる。
