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2026 トップランナー変圧器
トップランナー変圧器の新たな判断基準が2026年度を目標年度としてスタートする。現行の第二次判断基準であるトップランナー変圧器2014は世界最高レベルの水準にあるが、さらなる省エネを追求した。24時間休むことなく働き続ける変圧器をトップランナー変圧器に更新することは電気の安定供給と、省エネを促進、二酸化炭素(CO2)排出量削減に大きな効果を発揮する。50年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)達成にも貢献する。
有力企業の製品・技術
日立産機システム
日立産機システムは2026トップランナー変圧器に適合した新シリーズ「SuperトップランナーⅢ」の油入変圧器とモールド変圧器の両タイプを8月に発売する。省エネ性能を向上した汎用品に加え、顧客の要求に合わせたカスタマイズも対応する。
また既に第三次判断基準に適合している「SuperアモルファスZeroシリーズ」の省エネ性能もさらに高めていく。
両シリーズによりカーボンニュートラルへ向けた省エネ対策の選択肢を広げ、最適な事業用変圧器を提供していく。
東芝産業機器システム
東芝産業機器システムは第三次判断基準に基づき、油入変圧器「Sシリーズ」、モールド変圧器「トスモールドNFシリーズ」、絶縁油に菜種油を採用した地球にやさしい変圧器「トップランナー菜種油入変圧器」の3機種をラインアップする。
全ての製品には標準仕様で2次元コードを添付し、ユーザーは2次元コードを読み取ることで外形図、試験成績書、取扱説明書を即座に確認できる。エネルギー消費効率向上と環境負荷低減を実現し、持続可能な社会に貢献する。
ダイヘン
ダイヘンはトップランナー変圧器の第三次判断基準に適合する油入・モールド変圧器「TOP ECO Ⅲシリーズ」を市場投入する。同製品はトップランナー方式導入前の変圧器と比較し、エネルギー消費効率を50%以上向上。電気料金とCO2排出量の大幅な削減を実現する。
同社は強みとする顧客の設備環境や要望に沿った、きめ細やかな設計対応および最適機種などの提案を通じて、省エネルギー性能に優れた高効率変圧器を提供し、脱炭素社会の実現に貢献する。
愛知電機
愛知電機はエネルギー消費効率を大幅に改善した2026トップランナー変圧器「EEⅢシリーズ」の油入変圧器、モールド変圧器をフルラインアップする。
特に同社の油入変圧器は、一部機種にアモルファス鉄心を使用するなどし、電気消費量を低減。同時に軽量・コンパクト設計とし、ユーザーニーズに対応する。
汎用品からカスタマイズ品まで幅広く対応した省エネルギー製品を提供し地球環境負荷低減に貢献していく。
富士電機
富士電機は第三次判断基準の適合品として、全負荷域での効率を改善。従来品からの更新で大幅な省エネルギーが可能な2026トップランナー変圧器をフルラインアップする。
鉄心には磁区制御材を適用した。油入変圧器は絶縁材料に耐熱材、モールド変圧器は巻線に真空注型方式を採用することで、高効率化と併せて小型化・絶縁信頼性を確保する。ビルや工場などのあらゆる場面で省エネと安全・安心で持続可能な社会の実現に貢献する。
東光高岳
東光高岳は電力会社向け機器開発で培った高い信頼性を元に、省エネルギーと環境性能を両立する2026トップランナー変圧器をラインアップした。
第一次判断基準機器と比較してエネルギー消費効率を23—25%改善させ、変圧器1台当たりの年間CO2排出量を約1—1・5トン削減した。特性改善に伴うサイズアップ、質量増については最小限にとどめている。
ほかにも励磁突入電流を抑制する変圧器などニーズに合わせた変圧器の提供ができる体制を整えている。