-
業種・地域から探す
続きの記事
TECHNO—FRONTIER 2025(2025年7月)
「TECHNO—FRONTIER2025」が、23日から25日まで東京ビッグサイトの西展示棟で開かれる。主催は日本能率協会。440社が881小間で出展する。電源やモーターなどの要素技術のほか、電磁環境適合性(EMC)やノイズ対策などのソリューションや技術、次世代スマート工場を確立する技術など、幅広いテーマで展示が行われる。東展示棟で同時開催される「メンテナンス・レジリエンス」「猛暑対策展」「労働安全衛生展」「騒音・振動対策展」にも再登録なしで入場できる。開場時間は10時から17時まで。入場は事前登録(無料)が必要。
モノづくりDX・匠の技…生産技術の最先端
次世代スマート工場 提案
-
前回実車展示したシャオミ「SU7」を今回は分解して展示する
TECHNO—FRONTIERは要素技術のほかモノづくり現場の課題解決策が提案される展示会。電源やモーター、コネクターなどの各種部品のほか、測定機器、シミュレーションソフト、熱・ノイズ対策部材などが集まる。
「モータ技術展」「モーション・エンジニアリング展」「メカトロニクス制御技術展」「電源システム展」「パワーエレクトロニクス技術展」「“つながる工場”推進展」「工場内のシステム見える化展」「工場内のデジタルトランスフォーメーション展」「スマート工場内の搬送系および協働ロボット利活用展」「EMC・ノイズ対策技術展」「熱設計・対策技術展」「部品設計技術展」「部品加工技術展」で構成される。
主催者企画のメカトロニクス企画展示では、次世代スマート工場に必要な六つの要素を紹介する。今回は特に「産業データ連携」の情報発信を強化する。ブースでは独SAP、仏ダッソー・システムズ、独シーメンスなどデータ連携の先進企業の展示が見られる。またデータ連携をゼロから学べる入門セミナーも開かれる。
電気自動車(EV)の分解展示も行う。中国の大手スマートフォンメーカーの小米科技(シャオミ)がEV進出の第1弾として発売した「SU7」を昨年は実車展示したが、今年は分解して展示する。塗装工程に入る前の車両のボディー(ホワイトボディー)を公開するほか、各部品について解説する。また米テスラのピックアップEVトラック「サイバートラック」も実車展示する。
電源システム展
-
「電源システム展」など多彩な構成展示会が開催される(2024年の会場)
電源システム展には医療機器や産業機器に搭載される電源機器や電源モジュール、カスタム電源に加え、リチウムイオン電池(LiB)といった蓄電池のほか、EV、車載部品、モーターなどの開発に欠かせない安定化電源や電子負荷などが出品される。
電動化は自動車だけでなく、建設機械や船舶、航空機へと広がりを見せている。こうしたモビリティーの動きに加え、搭載されるLiBなどは大容量・高電圧化の開発要求が高まっている。
またIT市場でも電源システムなどが注目されている。AI(人工知能)の普及拡大に伴い、データ通信量増加の課題やサーバーの処理速度の要求が高まっている。並行して消費電力が急激に増大している。これらのサーバーは電力容量が増大しており、評価する測定機器の容量も高電圧・大容量化している。
こうした中、安定化電源や電子負荷はエレクトロニクスの進化を支える重要な電子測定器の一つ。蓄電池やモーター、インバーターなどの研究開発や生産、産業機器の組み込み用途など幅広い需要に応えている。
特に安定化電源と電子負荷を一台に集約した「双方向安定化電源」は、小型化、大容量化に加え、安定した温度特性など機能や性能の向上が図られている。
モータ技術展
モータ技術展では、あらゆる分野・用途に不可欠なモーター・ドライブ技術とソリューションが提案される。小型・精密なものから大型モーターまで各種モーターがそろう。そのほか制御技術、計測・解析技術、材料・素材などモーターに関する幅広い製品・技術が見られる。
モーターによる消費電力量は世界の消費電力量全体の4—5割を占めると言われており、モーターの高効率化は省エネルギーや脱炭素社会実現のためには重要である。
またコイルの断線やショートなどを試験するレアショート検出器や、絶縁不良を発見するインパルス試験器はモーター開発に欠かせない測定機器だ。
モーター効率レベルは国際電気標準会議(IEC)で規定されており、世界各国で普及する製品を決める効率規制が行われている。産業用として多く使われている誘導モーターは2015年に「トップランナー制度」の対象に加わり、効率レベルがIECで規定された「IE3(プレミアム効率)」に引き上げられた。主要モーターメーカー各社は2段階上となる「IE5(ウルトラプレミアム効率)」規格モーターや専用インバーターなど、さらなる省エネを追求した製品を開発している。
会場では実機によるIE5モーターソリューションのデモのほか、レアアース不使用で環境に優しく、供給不安の心配がない製品などが見られる。
EMC・ノイズ対策技術展
-
「EMC・ノイズ対策技術展」では、電磁波ノイズ対策部品・材料、計測機器、測定施設、コンサルティングなどが出展する(2024年の会場)
EMC・ノイズ対策技術展では、電磁波ノイズ対策部品・材料のほか、計測機器、測定施設、コンサルティングなどが集まる。最新の規格動向、基礎から応用レベルまで網羅した製品設計と対策事例、電磁波ノイズに関する総合ソリューション、電子測定器などが見られる。
電子機器や自動車のEMC・ノイズの対策では、周囲に不要なノイズを放射しない「電磁干渉(EMI)対策」と、外部からのノイズ影響を受けないための「電磁感受性(EMS)対策」の両方が求められている。電子機器や車載機器は高密度化や周波数の高速化、低消費電力などの要求により、対策技術が欠かせない。
EMC・ノイズ対策は多彩な無線技術による機器搭載や自動車の電子化などのほか、各国の無線規格適合などで存在感が高まっている。
静電気試験の国際規格「IEC 61000—4—2」が25年5月に改定され「第三版」がリリースされた。こうした静電気試験には、帯電した人体からの静電気放電現象を模擬し、電子機器の静電気放電に対する耐性を評価する測定機器が欠かせない。
また会場では最新のEMC規格・規制動向について学べる冊子「世界のEMC規格規制冊子」が配られる。会場案内図に冊子マークのあるブースやマークのある出展者セミナーで入手できる。
