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粉体技術&POWTEX2025(2025年10月)
日常生活から最先端分野まで私たちを取り巻くあらゆる製品の製造を粉体技術が支える。粉体技術は粉砕やふるい分け、計量・計測、造粒、粒子設計など多くの単位プロセスで構成され、これらの技術革新が産業の発展に大きく貢献してきた。近年、扱われる粒子が微細化する中で各プロセス関連装置の高度化が進展。デジタル変革(DX)やAI(人工知能)活用も広がる。製造現場の担い手不足に対しては自動化、ロボット化が進む。粉体技術の革新が広く産業、暮らしを変えていく。こうした粉体に関わる最新技術・製品が一堂に会する「POWTEX2025 国際粉体工業展大阪」が開幕する。
あらゆる来場者に満足を
「POWTEX2025—国際粉体工業展大阪」では毎回、新たな試みが展開される。今回は「イチオシ!」だ。さまざまな挑戦を重ね、あらゆる来場者が満足できる展示会を心がける。
リアル展 ステッカー配布/歩き方がわかる「イチオシ!」
今回は出展各社に1枚ずつ「イチオシ!=画像」ステッカーを配布した。出展社はブース内のイチオシ製品にステッカーを貼り付け、今回、一番見てほしい製品をアピールする。来場者はこれを目印に会場を回れば、出展企業のトレンドがつかめるという仕掛けだ。
東京開催を含めて毎回の来場者アンケートで、POWTEXに来るのは初めてという人が一定数いることから、初めての人にも「粉体技術」がわかりやすい見せ方を検討した。会場内では「イチオシ!」を一覧で見せるボードも用意するほか、情報発信基地「PXステーション」で30社がイチオシ製品のショートプレゼンテーションを実施する。
トレンドわかる「注目業界PX」
PXステーションでは製造現場で活躍する最新の粉体機器や技術を紹介する「注目業界PX」も開く。登壇者からの一方通行のプレゼンテーションと異なり、司会と登壇者が対話しながら進める形で、粉体業界を知らない人にも理解しやすい構成にした。
「電池製造」「食品・医薬品・化粧品製造」「電子材料、セラミックス」をテーマに各テーマ3社ずつ、それぞれ会期中に2回登壇する。電気自動車の普及拡大で注目される電池製造分野ではコーティング技術や電池材料・製造での粉体ハンドリング技術などが紹介される。
未来が見える PXフォーラム
併催イベントのPXフォーラムは「粉体技術で広がる医薬品の未来:乾燥技術の新しい可能性」「次世代エネルギー材料の挑戦:持続可能な未来を創る」「美の未来を開く化粧品を支える粉体技術」の3つをテーマにした。同フォーラムはこれまで最新技術を話題にしてきたが、今回はサブテーマに準じ、それぞれ内容に一歩先の「未来」を盛り込む。ペロブスカイト太陽電池や全固体電池など各回、関心の高いテーマについて大学、企業研究者らが解説する。
このほか、さまざまなイベントで粉体技術を広くアピールする。
オンライン展 好調
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会期中はさまざまなセミナーも開かれる(2023年の大阪開催時のセミナー、主催者提供)
「POWTEX2025—国際粉体工業展大阪」のオンライン展がリアル展に先駆け、10月1日に開幕した。開幕6日間の総アクセスは前回大阪開催の2023年比で約15%増の2万7000件。好調な滑り出しとなっている。
オンライン展は会場マップから出展社ブースを選ぶと個別ページが開き、製品の見どころをテキストや動画で閲覧できる仕組み。各社の「イチオシ!」製品やリアル展での実機展示の有無も確認できる。
オンラインサイトのヘッダー部分には「イチオシ!製品紹介」ボタンが設けられており、全出展社の「イチオシ!」を一覧表示することも可能。来場前の情報収集に向いた構成になっている。
開幕初日から6日間の来場者は業種別で「化学・ゴム・プラスチック・紙・パルプ」「機械・電気・電池・エレクトロニクス」「無機材料・セラミックス」が上位を占める。
オンライン展は11月14日まで。リアル展と共通の来場者登録が必要。URL=https://www.powtex.com/online/
