-
業種・地域から探す
続きの記事
安定化電源&電子負荷
安定化電源や電子負荷はエレクトロニクス産業を支える重要な電子測定器の一つ。研究開発や生産、産業機器の組み込み用途など多彩な分野で使われている。自動車や車載関連に加え、消費電力が増大化するAI(人工知能)関連のほか、宇宙ビジネスや航空機などの市場を創出している。
研究開発・生産現場 最新鋭機器で支える 商社・レンタル会社
-
安定化電源&電子負荷は継続した需要が見込める(計測技術研究所ブース=都内の電源関連展示会)
安定化電源や電子負荷など電気測定器を中心に取り扱う計測機器商社はメーカーとユーザーの架け橋として非常に大切なポジションにあり、ユーザーの要求に応えている。レンタル会社においても最新鋭の製品を提供して研究・開発から生産、保守・メンテナンスまでユーザーの事業活動を支援している。
商社/パワエレ・サーバー 好調
日本電計の2025年(暦年)の直流電源の需要は、バッテリーやパワーエレクトロニクス市場向けに双方向直流電源の受注と売り上げが増加した。交流電源はデータセンター向け開発評価を中心に増加傾向が継続。直流電子負荷も大容量化しているデータセンター向け開発評価の受注で増加、交流電子負荷はエネルギー分野とパワエレ製品開発に向けた需要が高いと認識、引き合いも増加している。26年はモビリティー向け電装化とEV普及、データセンターの拡大と電力需要、電池などの再生可能エネルギー分野に注力し、顧客の研究開発や品質管理現場での効率化といった課題解決に貢献し、製品の価値を最大化していく。
穂高電子の直流安定化電源はEVバッテリー評価やモーターの駆動用に、またサーバーの駆動用など高電圧、大容量化に対応して順調に販売が伸長。交流安定化電源はエネルギー分野、交流モーター評価、大容量サーバーなど電力効率化に前年比2ケタ成長を続けている。電子負荷装置はEV関連機器やモーター評価、データセンターのエネルギー効率化など高電圧化・大容量化に対応した製品の販売が大きく伸長しており、今後も期待を高める。
国華電機の26年も引き続き活況と推測。モビリティー関連全般において電動化の進展と、エネルギー関連では定置型蓄電設備などの需要増からパワコンの大型化への安定化電源の需要拡大に期待する。
レンタル/モビリティーに照準
オリックス・レンテック(東京都品川区)は、直流・交流とも安定化電源において売り上げが前年同様に伸びており、モビリティー分野、AI関連分野など新たな分野を中心に直接的・間接的に関わっている分野や電信市場がけん引役となっている。26年はEVに加え、AIの急速発展に伴うデータセンターや通信分野が市場を引き続きけん引するものと期待している。
SMFLレンタル(東京都千代田区)は、電力回生機能を搭載した双方向直流電源を用いた研究開発が主な用途となり、車載部品(インバーター/コンバーター、バッテリー)だけでなく、急速充電用コンバーターなど電力インフラ向けの評価需要が増加。また、AIデータセンター向け電源など新たな市場においても直流安定化電源の引き合いが増加。交流安定化電源では自動車・車載、加えて化石燃料から電動化への開発が加速する防衛関連の引き合いが増加。直流電子負荷の25年の売り上げは前年比で大きく伸長。交流電子負荷はV2H(ビークル・ツー・ホーム)やパワコンの開発評価で引き合いが増加している。

