-
業種・地域から探す
10月25日開幕 第6回名古屋オートモーティブワールド/第6回名古屋ネプコンジャパン/第3回名古屋スマート物流EXPO/名古屋Factory Innovation Week2023
10月25日から27日までの3日間、「第6回名古屋オートモーティブワールド」、「第6回名古屋ネプコンジャパン」、「第3回名古屋スマート物流EXPO」、「名古屋Factory Innovation Week2023」の4展示会が名古屋市港区の名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)で開催される。主催はRX JAPAN。
中部地区の製造業支える技術が集結 課題解決に役立つ4展示会
オートモーティブワールドなどは例年、東京と名古屋で年三回開催されている。特に毎年秋に開かれる名古屋展は、自動車や航空機など製造業のメッカである中部地区での開催とあって、注目度が高い。昨年新設された第1展示館と、第3展示館を使用して4展示会を開く。総出展社数は約700社で、開場時間は10時から17時まで。入場料は5000円、招待券持参者は無料となる。
オートモーティブワールドは「第6回名古屋カーエレクトロニクス技術展」、「第6回名古屋EV・HV・FCV技術展」、「第6回名古屋クルマの軽量化技術展」、「第6回名古屋自動車部品&加工EXPO」、「第6回名古屋自動運転EXPO」、「第1回SDV EXPO」の6分野で構成される。自動車産業はCASE(コネクテッド、自動運転、シェアリング、電動化)だけでなく、カーボンニュートラル(CN、温室効果ガス排出量実質ゼロ)の実現に向けて動き出している。モノづくりの新たな取り組みに出会う機会となりそうだ。
特に今回はソフトウエアで車の価値を決める「ソフトウエア定義車両(SDV)」に重点を置き、ソフトウエア開発やリスキング強化などに役立つ技術や製品を集めた、SDV EXPOが初開催される。出展各社による特別フォーラムも会期中毎日実施され、最先端の技術に触れることができる。
このほかにカーエレクトロニクス技術展では半導体や、電子部品、ソフトウエアなどが出展される。電動車両の中枢技術であるモーター・インバーター、二次電池、燃料電池(FC)などに関する技術が集うのは、EV・HV・FCV技術展。トヨタ自動車がEV市場への本格参入を発表し、中部地区での注目度も高い。さらにEV化により増加傾向にある車体重量の軽量化に向け、必要な素材や加工技術、接合技術などが出展クルマの軽量化技術展も開催される。また、自動車部品&加工EXPOは自動車部品の加工技術や装置のほか、試作や量産を手がけるメーカーが技術や技能を披露。自動運転EXPOでは自動運転に関わる先進運転支援システム(ADAS)に必要なセンサー、レーダー、人工知能(AI)などが出展される。
変化するモノづくりに対応する製品を紹介
働き手不足や脱炭素化、デジタル変革(DX)など製造業が抱える課題は多い。こうした中、自動化や省人化など新たなモノづくりのソリューションを提案するのが複合展示会Factory Innovation Weekだ。自動化に欠かせない産業用ロボットや、ソフトウエア、要素部品などが出展する「ロボデックス」、IoT(モノのインターネット)による遠隔監視や工場の見える化、先端の生産管理システムなど製造現場のDXに役立つ「スマート工場EXPO」、エネルギーの見える化や省エネルギー機器などで工場のCN化を支援する「グリーンファクトリーEXPO」の3展示会から構成される。
このほかにも無人フォークリフトや無人搬送車(AGV)など、最新の物流技術が集結するスマート物流EXPOも開催される。深刻な人手不足が懸念される物流業界の「2024年問題」の解決に向けたさまざまなソリューションも特集されており、名古屋大学発ベンチャーのオプティマインド(名古屋市中区)が提供する物流の配送経路を最適化するサービス「ルージア」など革新的なサービスが多数紹介される。
多彩なセミナーに注目
毎日開催される多彩なセミナーも同展の魅力のひとつ。25日にはFactory Innovation Weekと、ネプコンジャパンの基調講演が開かれる。三菱ケミカルグループの市村雄二執行役シニアバイスプレジデントチーフデジタルオフィサーが「積極的デジタル活用で実現する製造イノベーションとは?」をテーマに講演。インフィニオンテクノロジーズジャパンの川崎郁也社長と、名古屋大学の山本真義未来材料・システム研究所未来エレクトロニクス集積研究センター教授も「EV革新を支える車載向けパワーデバイスの将来展望」についてそれぞれ登壇する。26日はスマート物流EXPOの基調講演を開催。日本郵便の五味儀裕執行役員ロジスティクス事業部長と、SGホールディングスの谷口友彦執行役員DX戦略担当が「物流DXに必要な視点とは?業界TOPの事例からひも解く」と題して講演する。27日はオートモーティブワールドが本田技研工業の久木隆BEV開発センターソフトウェアデファインドモビリティー開発統括部電子プラットフォーム開発部部長エグゼクティブチーフエンジニアを招いて基調講演を開催。テーマは「ソフトウェア・ディファインド・ビークルの開発最前線」だ。基調講演はそれぞれ役員・工場長向けのVIP招待者は無料、一般の来場者は聴講料2万7000円が必要。このほかにも三日間で46の特別講演が開かれる。一部講演は無料で、全て特設サイトからの事前申し込みが必要となる。
また出展企業が自社の製品や技術をセミナー形式で紹介する「新製品・新技術セミナー ~New Tech Trend~」も毎日第3展示館の特設会場で開催する。DXやCNなど製造業の課題解決に役立つ詳細な情報をメーカーから得られる機会だ。全て聴講は無料で、事前登録も不要。
同展は次回ポートメッセなごやの全館を利用して過去最大規模での開催を予定する。中部地区のモノづくりを活気づける一因として期待がかかる。