-
業種・地域から探す
続きの記事
南大阪地域産業
桃山学院大学は4月、同大学初の理系学部となる工学部を和泉キャンパス(大阪府和泉市)に開設した。南大阪地域初の私立大学工学部として、地域社会や産業界からの期待も大きい。学内だけでなく、学外の企業や行政機関などとも協力しながら、地域の成長と未来を担う新時代のエンジニアを育成し、地域社会の持続的発展への貢献を目指している。
地域活性化へアプローチ多彩に
南大阪地域の自治体は2026年度のスタートと同時に意欲的な地域活性化策に着手した。各自治体がそれぞれの特色を強みにどのように産業振興などを図ろうとしているのかを探った。
堺市、万博レガシー生かし観光振興
-
堺市は誘客促進や消費拡大で地域活性化を図る(堺市役所庁舎) -
南の上空から撮影した大山古墳(仁徳天皇陵古墳)
堺市の26年度当初予算は、市内への誘客や消費を促す事業に2億4182万円を盛り込んだ。25年10月に閉幕した大阪・関西万博のレガシーを活用。大屋根リングを利用した茶室の制作や、大仙公園(堺市堺区)での気球による誘客を促す補助事業などを推し進める。市の人口は45年に70万人を下回る見込み。誘客による交流人口の増加と消費拡大による地域活性化を目指す。
堺市は万博の大屋根リングを利用した制作物の事業に1200万円を計上。大屋根リングの木材を使い、軽量で組み立て可能な移動式茶室を制作する。移動式茶室はさかい利晶の杜(同)や市内のイベントで活用する。さらに同木材を再利用したキーホルダーなどの記念品を制作し、イベント時に配布する。
大山古墳(仁徳天皇陵古墳)を上空から眺められる気球運行事業では、市外からの団体ツアーに対し費用の半分を補助する制度を拡充。気球搭乗や市内宿泊などに関するツアーでは1件当たり最大6万円を加算する。団体ツアーを誘致し、観光を活性化する。
一般会計は25年度当初予算比6・9%増の5217億円で過去最大となる。
南大阪地域の他の自治体に目を向けると、和泉市は、障がい者の就労環境の向上を図るため、一般企業での就労を目指す障がい者を市が有期雇用し、地域社会で活躍できる人材を育成する「チャレンジオフィス」を開設する。また多様な交通モードを乗り継ぐ拠点で、待ち時間を快適に過ごせる環境づくりとともに交流・にぎわいのある空間を創出した拠点モデルを形成し、公共交通の利用促進とウォーカブルなまちづくりによる市民の健康寿命の延伸に向けた実証実験を行う。
岸和田市は、木材コンビナート地区の貯木場について、大阪ベイエリアの新たな産業拠点として利活用するため、大阪府や忠岡町とともに検討を進める。また市内事業者の省エネ化を促進し、企業経営拡大を支援するため、省エネ診断や省エネ設備導入に対して補助金を支給する。
河内長野市、産業集積・企業誘致進める
泉大津市は、観光促進コンテンツ制作事業として、リーフレットやHPにて文字・静止画中心の訪日外国人向けの情報提供について、在阪留学生らの外国人ホストと市民のナビゲーターにより、英語・中国語・韓国語対応の観光紹介動画を制作する。回遊・滞在につなげ、市へ来訪する動機の形成につなげる。
泉佐野市は、旧泉佐野コスモポリス用地について、西地区の産業集積用地化の検討業務を進めるとともに、東地区の土地区画整理事業として造成工事を実施する。阪南市は、実効性の高い企業誘致活動の展開に向けて、市内に立地の可能性が高い企業を把握するため、企業誘致意向調査などを実施する。
河内長野市は、まちの活力を維持・向上させ、雇用の促進や人口減少の抑制などを目的に、市の新たな産業集積拠点である「赤峰産業用地」の整備を進める。24年度より開始している宅地造成工事が26年度中に竣工となり、決定している立地企業5社への宅地引渡しを行う。また河内長野駅周辺地区の活性化に向け、官民連携による協議体「エリアプラットフォーム」を組成し、駅前にふさわしい今後の整備方針について協議を進める。市が取得した駅前の空き地を活用し、市内事業者や市民団体と連携してイベントを実施することで、人が滞留し交流できる空間を形成し、商業エリアへの回遊性の向上を図る。
富田林市は、国の補助金を活用し、創業・産業振興に資するために25年度に施設整備した「共創拠点」の運営を開始する。また金剛ふるさとバスのさらなる利用促進に向け、観光資源を生かしたイベントやスマートフォンを活用した回数券の導入などを実施する。
藤井寺市は、総務省が実施する地域経済循環創造事業交付金を活用し、地域の人材、資金、資源を活用した新たなビジネスを立ち上げる民間事業者の初期投資を支援する。
