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高精度・高品位を支える円筒研削盤
デジタル技術駆使し職人技再現/アマダマシナリー
製造現場では作業者の高齢化に加え減少傾向にも歯止めがかからず、技能伝承が課題となっている。さらに部品の小型化が進み要求精度はさらに高まっており、工作機械への高精度化、高生産性ニーズは強まっている。
その中でもプロファイル研削盤は、直線や曲線、テーパーなど複雑かつ不規則なつながりのある形状でも加工が可能な研削盤である。高精度な投影機を搭載しているため、加工対象物(ワーク)を取り外すことなく計測、補正加工が可能であり、高い要求精度に対応できる。このため精密金型や精密工具、精密部品の最終仕上げ加工に用いられることが多く、より厳しい加工精度、加工品質が求められる。しかし、こうした高精度加工は作業者個人のスキルやノウハウに依存しているのが現状で、高度な技能者の育成が業界全体の今後の課題となっている。
技能者不足といった課題を解決すべく2021年、精密金型・部品などの加工に使われるデジタルプロファイル研削盤「DPG―150」を市場投入した。同研削盤では業界初となるデジタルプロジェクターを搭載。スマートフォンのような指先での直感的な操作と高倍ルーペにより最大400倍まで拡大表示することができる。また自動計測・補正加工機能で、従来人手を要していた作業の自動化に貢献する。dxf形式の図面データを直接読み込めるため、チャート作画が不要となりコスト削減とともに作業時間も短縮。それまでの光学式プロファイル研削盤の汎用性も残しつつ、抱えていた課題を一気に解決する機種として注目を集めた。
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デジタル円筒プロファイル研削盤「DPG―R―200」
さらに、デジタルプロジェクター搭載のシリーズ機種として、新たに開発したのがデジタル円筒プロファイル研削盤「DPG―R―200」だ。複雑形状の円筒加工が熟練技術者でなくても容易となり、砥石(といし)旋回機能により、砥石交換回数の削減とつなぎ目のない製品加工が可能となった。また、対象ワークに合わせ、テーブルに搭載する装置も選択ができる。デジタル技術を駆使し、職人技とも言われる高度な加工を「誰でもより簡単に」行えるマシンに仕上げた。