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切断機・ベンダー・端末加工機
切断機やベンダー(曲げ加工機)、端末加工機は、パイプや板材、機材などの切る、曲げる、絞るといった加工に欠かせない存在。加工対象物(ワーク)の素材や形は多種多様で、これらに対応し効率的に加工する機械は製造現場で重要な役割を果たしている。最近では、人手不足対策のための省力化や環境負荷低減など社会問題解決につながる製品が多数市場に投入されている。メーカー各社では、加工機の駆動源を油圧・空圧からサーボモーターへの置き換えを進め、生産性向上や省エネルギー化に貢献している。
省力化・省エネ化に貢献
サーボ駆動生産性向上 IoT連携、高付加価値化
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サーボモーターを駆動源とした曲げ加工機(京葉ベンド 提供)
切断機やベンダー、端末加工機は、自動車をはじめ、産業機械、造船、建築、半導体、空調機器、ガス機器など幅広い分野のモノづくりを支えている。
切断加工機は丸鋸などの機械式切断や、プラズマ・アーク切断、ウオータージェット、レーザー、ガス切断、プレスによるせん断などの加工方法がある。最近では自動車の電動化への取り組みから、アルミニウムなどの軽量化材料の加工ニーズが高まっている。
曲げ加工は板材や棒、線材などに連続的に圧力をかけて任意の角度に曲げ加工する。加工方法はロール曲げ加工やプレス加工などがある。プレス加工は金型の形状を工夫し複雑な形状にも対応する。
曲面加工にはロール曲げ加工が適している。曲げ加工を施したワークは自動車の触媒コンバーターやモーターのケース、空調機器などに活用されている。
加工機へのニーズには、生産性向上や省力化、加工の高精度化などがあるが、切断機では加工の高速化や連続加工なども重要視されている。メーカーの中には、鋸歯送りの駆動源を油圧からサーボモーターに置き換えることで、切断のサイクルタイムを短縮し、生産性を高めている。切断開始時に鋸刃がワークまで移動する距離を最短にしたことで、切断時間の短縮につなげた。
加工機の駆動源にサーボモーターを採用する流れは、ベンダーでも進んでいる。京葉ベンドは、駆動源を油圧式からサーボ式に置き換えたベンダーの開発に力を入れている。
中でも全ての駆動源をACサーボモーターにしたコンピューター数値制御(CNC)パイプベンダーシリーズは、油圧や空圧を使った同社従来機に比べ消費電力量を経られるため、環境負荷低減につながる。
油圧式は低価格で高出力な点が強みだが、サーボ式は省エネや高精度加工といった強みがある。また作業油による油汚れの心配もなく、静音化を図れるため、作業環境の改善にも寄与する。さらに、サーボ駆動式で数値化できることにより、品質の安定化、生産性向上が図れる。
人手不足の課題を抱える中小の製造業では、自動化や省力化などの対応が急がれるものの、価格面で設備導入へのハードルが高くなっている。このためコストを優先し油圧ベンダーを採用する企業が多いという。
長谷川広志社長は「脱油圧は機械におけるデジタル変革(DX)」とし、「(サーボ駆動式への置き換えで)製品の高付加価値化を図ってほしい」と話す。
同社は今後、加工データを集積し、IoT(モノのインターネット)との連携を進め、機械の故障予測システムや遠隔システム、自動補正などさまざまなサービスの展開を目指している。またシステム開発の強化に向けて、データ解析などのスキルを持ったデジタル人材の確保を進めていく。
労働人口の減少に伴い、省力化・自動化への引き合いは底堅い。こうした需要は、今後も続くとみられ、これらの社会問題の解決に加工機メーカー各社の製品・技術力が発揮される。