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クレーンの日
9月30日は「クレーンの日」。1980年に日本クレーン協会とボイラ・クレーン安全協会が、クレーン等による災害防止の意識向上を図るため制定し、今年で45回目を迎えた。毎年この日に両協会は全国のクレーン関係者に向け、クレーン作業における労働災害防止を呼びかけている。災害防止の重要性を再認識し、現場では点検・整備、マニュアルの見直しを行うなど、災害防止の意欲を高める機会としたい。
現場-点検・整備・マニュアル徹底
災害防止-安全・操作性に配慮
クレーンの日を制定した80年以降、クレーン等による死傷者数は減少傾向にあるが、いまだ死亡災害は起きている。引き続き災害防止の強化が望まれる。
2022年のクレーンなどに関係する死亡者は52人で、前年に比べて2人の減少となった。業種別に見ると製造業が最も多く18人、次いで建設業17人、そのほかの事業10人、陸上貨物運送業6人の順となっている。
機種別に見ると、天井クレーンや橋型クレーンなどの「クレーン」による死亡者が24人、クローラークレーンなどの「移動式クレーン」による死亡者は16人であった。
近年、建設現場や工場、港湾などさまざまな場所で活躍するクレーンは、高性能化が進むとともに安全性や操作性向上などの配慮がなされている。しかし、荷の振れを制御できなければ、人やモノに衝突したり、吊り荷が落下したりと事故につながりかねない。クレーン操作は危険な仕事であることを、常に意識する必要がある。
クレーン等による労働災害・事故防止を図るためには、事業者はクレーンなどの性能検査を受検し、定期自主検査や点検・整備を確実に実施し、機能や構造を常に良好な状態に保つことが重要だ。日本クレーン協会などの規格を活用したマニュアルの作製も有効となる。
また事業者は作業者に対して安全作業を行うためのマニュアルを徹底するなど、安全の確保が求められる。作業者自身もクレーンの運転や玉掛け作業について、定められたマニュアルに基づいた作業が必要となる。特に災害の多い玉掛け・玉外しの作業では、吊り荷の荷姿を確認し、作業者相互の立ち位置を確認するなど、指さし呼称などにより、安全な状態であることを確認した後、作業を進めることが重要だ。
日本クレーン協会 会長 森下 信/安全第一-危険性の再認識を
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日本クレーン協会 会長 森下 信
「クレーンの日」は44年前の1980年に日本クレーン協会とボイラ・クレーン安全協会により、現行のクレーン等安全規則が公布された9月30日にちなんで制定されました。この日の制定はクレーン等関係者に対して、クレーン等に関わる災害防止、点検、整備などの啓発を目的としています。
2023年の全産業での労働災害発生状況を見ると、死亡者数は755人で、前年に比べてわずかに減少しました。一方で、休業4日以上の死傷者数は13万5731人となり、3016人も増加しました。労働災害を減らすためには、当事者が危険性を認識することはもちろん必要ですが、クレーン等を含む機械の機能をさらに向上させ、安全を確保することが大切です。
当協会では「クレーンの日」と関連して、インターネットやポスターなどを活用して広報活動を行っています。また全国クレーン安全大会を開催し、優良クレーン運転士などの表彰、特別講演、研究発表などを行っています。今後も一層の安全啓発活動に努めてまいります。