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アルミニウム
アルミニウムは私たちに身近な日用品や家電だけでなく、輸送機器や防衛装備品などあらゆる用途に利用される。再生可能エネルギーや航空・宇宙など、今後成長が見込まれる分野では重要な鉱物に位置づけられる。そうした中、アルミスクラップの海外流出が拡大しており、国内循環が課題となっている。
1月11日はアルミの日
初のイベント開催
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アルミ製の弦楽器によるコンサートが行われた
2025年5月に日本アルミニウム協会は1月11日を「アルミの日」に制定した。アルミが国内産業や生活を支える、重要で身近な素材であることを広く伝えることを目的としている。1934年の同日、昭和電工(現レゾナック)の大町工場(長野県大町市)で、電解製錬法によるアルミ製造が日本で初めて行われた。原料や電力の制約から、国内でアルミの電解製錬は難しいとされていたが、当時の昭和電工は苦難の末に技術を確立し、国産アルミを誕生させた。
今月11日、制定後1回目の催しとして、同協会は都内で「アルミの日イベント」を開いた。アルミ製の弦楽器を使用したコンサート(写真)や、新幹線のアルミを再生して作られたエレキギターによる演奏、アルミホイルを使った万華鏡の工作体験、フォトスポットの設置などが行われ、約1700人が参加した。
同協会は今後、アルミの日の活動を通じて、アルミの特性やリサイクルに優れた素材であることを広くアピールしていく。
【ごあいさつ】 日本アルミニウム協会 会長 石原 美幸(UACJ 取締役会長)/骨太方針でアルミ再資源化支援
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日本アルミニウム協会 会長 石原 美幸(UACJ 取締役会長)
昨年のアルミ業界を振り返りますと、特筆すべき事柄が多くありました。一つは定時総会で1月11日が「アルミの日」に制定されたことです。日本で初めて、ボーキサイトを原料とした電解製錬によるアルミ製品の製造が、1934年1月11日に行われたことを由来としています。
二つ目は6月に国の重要政策をまとめた「経済財政運営と改革の基本方針2025」(骨太方針2025)で、アルミの再資源化について研究開発および設備投資への支援を行うことが明記されたことです。骨太方針に「アルミ」の文字が入ったのは初めてだと聞いております。
高市政権では、強い経済の実現に向け17の戦略分野を打ち出しました。17の項目には「移動体」「情報通信」「AI・半導体」「航空・宇宙」「防衛産業」「マテリアル」「造船」のほか、防災やグリーン・トランスフォーメーション(GX)、医療などアルミが関係する分野が多く入っており、今後アルミの果たすべき役割はますます高まっていくことが期待されます。
当協会では、アルミのグローバルな脱炭素化とサーキュラーエコノミー(資源循環)への取り組みに注力する所存ですが、そのためにはグリーンアルミ(グリーン原材料とリサイクルアルミ原材料)の確保が最も重要な課題です。
まずリサイクルアルミ原材料について、1トンのアルミ地金を製造するためには、12・7トンの二酸化炭素(CО2)が排出されますが、アルミスクラップをリサイクルして使う場合のCО2排出量は、0・3トンと40分の1で済みます。
アルミスクラップは貴重な低炭素の国内資源ですが、大量に海外に輸出されており、2024年度は43万トンが輸出されました。14年度が15万トンでしたので、10年間で実に3倍近く増えました。
アルミスクラップを国内で循環利用することは、CO2排出抑制に加え、資源の安定確保の点で経済安全保障上も非常に重要です。関係業界と連携して、アルミスクラップの国内循環の重要性をご理解いただけるよう、行政当局との対話を継続します。また、地方自治体に対しても、国内資源循環の重要性や海外流出の問題について、理解を得る取り組みを並行して進めていく所存です。
次にグリーン原材料は、その権益確保についても必要量を把握し、アルミ業界が安定的に確保できるよう業界一丸となって主体的に努力してまいります。
これらの活動を通じてアルミ業界は脱炭素、ネイチャーポジティブ(自然保全)、そして資源循環へ貢献をし、持続可能な社会の実現に貢献してまいります。
