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歯車産業と加工技術
工具に微小かつ高速な振動を与えながら歯車を加工する「振動ホブ切り加工」について解説する。振動の効果により、特に高硬度の材料に対し、切削抵抗・加工温度の低減が可能である。この装置により、①切削油なしでも加工温度を低くできる②焼き入れ済みの材料を直接加工して歯車の生産工程を簡略化できるなどの利点が得られる。
JGMAギヤカレッジ
歯車技術講座「JGMAギヤカレッジ」開講
日本の歯車産業をとりまとめる日本歯車工業会(JGMA)は「規格事業」「国際交流事業」「教育事業」の三つを主な活動の柱に位置づけている。教育事業の中でも特に力を入れているのが歯車技術講座「JGMAギヤカレッジ」だ。
企業の中核を担う人材の育成を目的とし、大学・産業界から国内最高レベルの講師を招き、質の高い講義・実習を行う。2011年から始められ、これまでに基礎講座「マスターコース」542人、応用講座「プロフェッショナルコース」257人が修了した。
今年度は5月31日にスタート。マスターコース30人、プロフェッショナルコース19人が受講する。マスターコースの場合、約70時間の講義と、最大9日間の実習(選択)が組まれている。
プロフェッショナルコースはマスターコースの技術習得を前提に、一段上の技術を取り扱う。応用に重点を置いた約90時間の講義、トラブルシューティング(破損歯車の原因究明・対策)の講義実習と、特別講座「複合機による歯車加工・計測技術」(選択)というカリキュラムだ。
両コースともかなりハードな内容であり、これを修了することで、歯車技術者として着実なレベルアップが果たされる。
また、ギヤカレッジ修了生を対象に情報交換、技術交流の場としているギヤカレッジ・フォローアップ研修会についても取り組みの充実を図っている。
ギヤカレッジ・フォローアップ研修会はJGMAギヤカレッジ修了生を対象に「幅広い技術交流」「共通する技術的諸問題の解決」など、企業の枠を超えた新たな連携・協力体制の構築を支援するため、16年度にスタートした。この研修会は参加者自ら課題テーマを設定し、歯車に関するキーワードに対して日常業務の中で感じている問題点、疑問点などを事前に整理した上で参加するという形式を取っている。