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次代のモノづくりを担う若き匠、愛知で熱戦
卓越した技術競い合う若手技能者 41職種13会場で
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有観客での愛知県開催は4年ぶり -
「フライス盤」競技は山形で先行スタートした
技能五輪全国大会は23歳以下の若手技能者を対象とした技能競技大会で、主催は厚生労働省と中央職業能力開発協会。地方予選などを勝ち上がった23歳以下の若手技能者が日頃の鍛錬の成果を競い合うもので、1963年から毎年開催している。61回目となる今大会は愛知県国際展示場が主会場となる。愛知県での開催は3年ぶりで、今大会を含む3年連続の全国大会開催を予定する。またコロナ禍の影響で観客の制限が続いていたが、今回からは一部の競技を除き自由に観戦可能となる。
今大会は全国から1010人の選手が出場する。競技は「機械組立て」「プラスチック金型」「精密機器組立て」「機械製図」「旋盤」「フライス盤」「試作モデル製作」「自動車工」「時計修理」「構造物鉄工」「電気溶接」「自動車板金」「曲げ板金」「車体塗装」「タイル張り」「配管」「左官」「家具」「建具」「建築大工」「造園」「冷凍空調技術」「とび」「メカトロニクス」「電子機器組立て」「電工」「工場電気設備」「移動式ロボット」「ITネットワークシステム管理」「情報ネットワーク施工」「ウェブデザイン」「貴金属装身具」「フラワー装飾」「美容」「理容」「洋裁」「洋菓子製造」「西洋料理」「和裁」「日本料理」「レストランサービス」の41職種。
このうち「メカトロニクス」や「情報ネットワーク施工」など31職種は24年9月にフランス・リヨンで開催される第47回技能五輪国際大会に派遣する日本代表選手の選考を兼ねている。
メイン会場となる愛知県国際展示場では「機械組立て」や「試作モデル製作」など全28職種を実施、このほか県内に三つの会場を設けた。愛知県立愛知総合工科高等学校では「旋盤」、ポリテクセンター中部では「自動車板金」、元愛知県立常滑高等学校では「造園」をそれぞれ実施する。
また「フライス盤」競技は開会式に先行して10月26―29日にエツキ(山形県村山市、古沢勇社長)の本社工場で実施された。同社の汎用フライス盤「2MF―VBS」は同競技で公式機として採用されており、競技会場としての受け入れは昨年に続き二回目となる。今大会では30人の選手が参加し、組み上げた四つの部品のうち、一つを回転させると、連動して二つの部品が動く構造の課題に取り組んだ。
障がい者雇用促進する競技会、25種目で開催
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緩衝材を組み立て、数と正確性を競う「製品パッキング」
障がい者が職場で培った技術や技能を競う競技会、全国アビリンピックが17日から技能五輪全国大会と同時に開催される。主催は高齢・障害・求職者雇用支援機構(JEED)で、25種目に368人が参加する。技能職種は「洋裁」「家具」「DTP」「機械CAD」「建築CAD」「電子機器組立」「義肢」「歯科技工」「ワード・プロセッサ」「データベース」「ホームページ」「フラワーアレンジメント」「コンピュータプログラミング」「ビルクリーニング」「製品パッキング」「喫茶サービス」「オフィスアシスタント」「表計算」「ネイル施術」「写真撮影」「パソコン組立」「パソコン操作」「パソコンデータ入力」「縫製」「木工」の25種目。さらに倉庫などで行う商品ピッキングを模した「物流ワーク」、飛行ロボット(ドローン)の操作技術を見せる「ドローン操作」の技能デモンストレーションも実施する。
アビリンピックは1972年に全国障害者技能競技大会として始まった。現在の正式な名称は全国障害者技能競技大会で、アビリンピックは「アビリティ(能力)」と「オリンピック」を合わせた愛称として親しまれる。技能を競い合うことで互いの能力を高め合うだけでなく、企業や一般社会が障がい者への理解を深め、雇用の促進を図る目的で開催されている。

