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線材加工機と関連製品
精度・技術力で海外と差別化
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自動車や建設などさまざまな分野で活用される線材(アサヒ精機鉄工 提供)
線材加工機は金属の線材を塑性加工し、任意の形状に仕上げる。加工された素材は自動車や建築・土木、工作機械、医療など幅広い分野で部品、資材として活用されている。大きさ、形状、素材の種類も千差万別で、用途によっては複雑な加工が求められることも多い。
自動車業界は主要な用途先の一つで、エンジンや駆動系、足回り部品など自動車部品の多くに線材加工部品が用いられる。日本自動車販売協会連合会(自販連)と全国軽自動車協会連合会(全軽自協)によると、2025年の新車販売台数は前年比3・3%増の456万5777台となった。認証不正の反動増や新型の発売などが要因とみられる。しかし蘭半導体メーカーの供給問題などが影響し、先行きは不確かな状況が続きそうだ。
自動車の販売動向のうち線材市場にからむ部分に着目すると、中国やインドなど自動車需要が大きい国では現地生産が進展。線材の価格競争が激しく、製造コストが安い現地鋼材の採用が進んでいる。一方で、ハイブリッド車(HV)や電気自動車(EV)の開発が国内外で進み、着実に販売台数を増やしている。HVやEVは従来のガソリン車に比べて線材使用量の原単位が少なくなる。ただ、自動車の高性能化はますます進んでおり、高強度かつ軽量な線材は依然として需要が高い。このため加工部品は低コスト化と高機能・高品質の二極化が進むとみられる。
こうした状況の中、加工機メーカーは高品質な異形線加工用の加工機を提案。精度と技術力で海外の加工機との差別化を図る。あるメーカーは素材や線径・幅などを顧客の要望に合わせたオーダーメードの圧延ロール機を展開している。異形線加工は断面に溝をつけた圧延ロールに線材を通し、線材を圧延することで特殊な形状に加工する方法。効率的に任意の形状に加工できるため、付加価値の高い線材を生産できる。
線材市場は海外輸入の割合が多くなっているが、高強度・高品質な線材加工部品の需要はこれからも続くだろう。変化し続ける産業社会の中で、ニーズに寄り添い続ける加工機メーカー各社の果たす役割は大きい。
