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3月21日はバルブの日
バルブはインフラ設備や産業プラントなどの流体制御の要として高い品質、安全性、信頼性が求められる重要機器。あらゆる産業の縁の下の力持ちで、施設・設備、人と社会の安全を守り、生産やサービスの品質を守っている。日本バルブ工業会(西岡利明会長=SANEI社長)が1954年3月21日に発足したことに由来して、3月21日はバルブの日に制定されている。
3月21日はバルブの日
水素・大型化-開発進む
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㊨液体水素用遮断弁25A
㊧液体水素用手動弁50A(フジキン)
=水素・燃料展 -
液化水素用グローブバルブ(キッツ)
=水素・燃料展
バルブは流体を流す、止める、逆流を防ぐ、量の調整などの役割を担う。水道やガスなどの安全な使用と品質管理で必要な存在だ。扱う流体の性質、圧力や温度の違いなどに合わせ、材質や構造もさまざまだ。緊急時の確実な開閉という非常に重要な任務もあり、メーカー各社は信頼に応える製品づくりに取り組んでいる。
近年は水素ステーションや水素製造プラント向けの超高圧・極低温環境でも耐えられるバルブ、輸送・貯蔵機器の大型化に対応する大口径バルブなどの開発が進む。2月に東京ビッグサイトで開催された「H2&FC EXPO~水素・燃料電池展~」で各種バルブが紹介された(写真)。
バルブ工業会 満足度・認知度向上 女性活躍・人材育成
日本バルブ工業会では会員の期待以上に満足度の高い工業会を目指している。委員会や支部活動を積極的に行う中で、2024年12月に適正取引についての法令順守の徹底を図る「適正取引推進委員会」を新設。コンプライアンス強化と中小企業の課題の一つである下請法・価格交渉などの関連情報を積極的に発信していく。
また、人財育成の一環で「バルブ女史ネットワーク」を構築し、女性のさらなる活躍や働きやすい環境づくりを進める。24年は多様性の理解を広げるため、LGBTQ(性的少数者)当事者から話を聞き、周囲の人に対する考え方、接し方などを考えるセミナーを開いた。
一方、一般や若い世代へのバルブの認知度向上のため、インスタグラムから通年応募できる「バルブフォトコンテスト」を同年から始めた。第1回は100件を超える応募があり、「#バルブフォトコンテスト」で検索すると閲覧できる。
ごあいさつ 日本バルブ工業会 会長 西岡 利明
4本柱で新中計策定 万博-世界で感動共有
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日本バルブ工業会 会長 西岡 利明
日本バルブ工業会は昨年3月で70周年という節目を迎え、次の80周年に向け新たなスタートを切っています。
「V80 STAGE I From Now 70th 〜会員の期待以上に満足度の高い工業会を目指して〜」を掲げ、①サステナブルなバルブ業界へ②次世代人財育成と働きやすい職場へ③情報・事業の活性化による認知度・満足度向上④業界ネットワーク、産官連携強化による地位向上-を新たな中期計画としています。2024年度-26年度をSTAGEⅠ、その後、STAGEⅡ、STAGEⅢへと進化させ80周年への羅針とします。各項目とも非常に重要で、当工業会が社会の一員として大いに貢献できればと思っています。
また、いよいよ4月13日から大阪・関西万博が開催されます。世界中から来日される方々が、日本の都市・文化に触れられ感動を共有してもらえるまたとない機会になると思います。
当工業会は流体制御により社会インフラの要の役割を担っています。諸外国の方々にもその快適で便利な公共施設を享受していただきたいものです。当工業会のメンバーも大阪・関西万博に多数提案・協賛しています。私としても、万博が盛り上がることを期待しています。
最後に、日本バルブ工業会を取り巻く全ての方々のご健勝を心よりご祈念申し上げ、ごあいさつとさせていただきます。