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日本バルブ工業会 創立70周年
バルブはインフラ設備や産業プラントなどで流体制御の要として高い品質、安全性、信頼性が求められる重要機器。あらゆる産業の"縁の下の力持ち"で、施設・設備、人と社会の安全を守り、生産やサービスの品質を守っている。バルブ産業の高度化・発展を後押ししてきた日本バルブ工業会(西岡利明会長=SANEI社長)が3月21日に創立70周年を迎えた。これを記念して6日、東京・大手町の大手町サンケイプラザで創立70周年記念祝賀会を開催する。
日本バルブ工業会 創立70周年
設備・人・社会の安全守る
2年連続最高更新
日本バルブ工業会は1954年3月21日にバルブ製造業者100社が団結し、「日本弁工業会」として旗揚げした。62年8月に現在の「日本バルブ工業会」へ名称を変更。着実に進めてきた活動が認められ、79年7月に社団法人化された。2013年4月に一般社団法人へと移行し、現在は正会員116社、賛助会員71社で構成されている。
同工業会のまとめによると、22年度のバルブの生産額は21年度比3%増の5679億円となった。輸出額は前年度比10%増の6669億円、輸入額は同24%増の3560億円となっている。原材料高騰などに伴う、製品の値上げが生産額上昇に影響していることが考えられるものの、2年連続で過去最高の生産額を記録した。
脱炭素加速
委員会、部会、支部活動を積極的に行う中で、産業界における50年のカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)の取り組み加速に合わせ、会員企業経営層で構成する「脱炭素化委員会」を23年に設置。環境委員会では23年2月に欧州の化学物質規制において有機フッ素化合物(PFAS)を規制する提案が発表されたのを受け、「化学物質対策専門チーム」を発足した。
環境委員会では「環境配慮バルブ登録制度」を16年に開始した。品質や性能だけでなく、環境面で優れた製品づくりに取り組んだ会員企業製品を登録する独自の環境ラベル制度。登録は会員の自己宣言に基づき、5月末時点で10社31製品が登録されている。グリーン調達に気を配るユーザーにアピールする。
バルブ女史
17年に発足した「バルブ女史ネットワーク」は"人財育成"の取り組みの一環。「女性の感性とモチベーションでバルブ業界の発展に貢献しよう」をスローガンに女性のさらなる活躍や女性が働きやすい環境づくりを進めている。
24年からは若い世代にバルブの認知度を高めるため、インスタグラムから通年応募できる「バルブフォトコンテスト」を開始した。バルブへの関心を高め、バルブ産業の地位向上に向けたさまざまな取り組みを進めている。
ごあいさつ 日本バルブ工業会 代表理事・会長 西岡 利明
日本バルブ工業会は3月21日をもちまして、創立70年という大きな節目を迎えました。これもひとえに先人、先輩諸氏のご努力、また会員各位の並々ならぬご努力のたまものだと御礼申し上げます。
工業会が産声を上げた1954年は、戦後動乱期を終え、高度経済成長期という日本が非常に活気にあふれている時代でした。この70年間、オイルショックやバブルの崩壊、最近では新型コロナウイルスのパンデミック(世界的大流行)なども乗り越え、より強固な工業会として発展してきました。
2021年度から23年3月までの中期活動計画「V70 All for Society」は、おかげさまで当初の計画を達成することができました。
次世代へ「From now 70th」始動
4月からは80周年までの中長期計画「V80」となり、24年から26年までの「From now 70th」がスタートしました。「サステナブルなバルブ業界へ」「次世代人財育成と働きやすい職場へ」「情報・事業の活性化による認知度・満足度向上」「業界ネットワーク、産官連携強化による地位向上」を柱に、アクションプランを実施しています。
会員各位の期待以上に満足度の高い工業会を目指して活動していきます。80年、90年、100年、あるいは未来永劫(えいごう)、日本バルブ工業会がますます発展するために、皆さまのご協力をお願いします。
最後になりますが、皆さまのますますのご健勝とご多幸を祈念し、70周年のあいさつとさせていただきます。本当にありがとうございます。
本編動画(創立70周年記念[一社]日本バルブ工業会)
本編動画(創立70周年記念[一社]日本バルブ工業会)