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TOKYO PACK 2024(2024年10月)
包装関連技術の専門展示会「TOKYO PACK2024(2024東京国際包装展)」が23日から25日までの3日間、東京・有明の東京ビッグサイト東展示棟1ー6ホールで開催される。主催は日本包装技術協会。開場時間は10-17時。入場料は1000円(招待券持参者およびウェブ事前登録者は無料)。詳細は公式ホームページ(www.tokyo-pack.jp)へ。
持続可能な資源 利用広がる
世界が驚く包装イノベーションを!ーTOKYO PACKから世界へ
TOKYO PACKは1966年にスタートして以来、隔年で開催され、30回を迎える今回は726社・団体、2315小間が出展する。展示会は「世界が驚く包装イノベーションを!ーTOKYO PACKから世界へ」をテーマに掲げ、包装資材、包装機械から印刷・包材加工機械、食品・医療加工機械、検査・計量・環境関連機材、包装・物流ソリューションなど幅広い包装のサービスを紹介する。
現在、包装産業は、これまで求められてきた①内容物の保護と品質保持機能②輸送や取り扱い時の利便機能③賞味期限や内容量などの情報伝達機能ーに加え、地球温暖化対策、プラスチックゴミ問題、食品ロス対策など、さまざまな社会課題への対応に迫られている。包装業界はこれらの要求に応えるため、工夫を凝らした多彩な商品やシステムを次々と開発、販売している。
プラスチックの使用を削減するため、間伐材やバイオマス素材を有効活用したパッケージ、再生PET樹脂を利用したメカニカルリサイクルPETフィルム、植物を原料とするバイオプラスチックを使用したパッケージなど、環境に配慮した持続可能な資源の利用が広がっている。
裏側に中身が付きにくいヨーグルトのふたや撥液パウチ、侵入する酸素の量を抑えるとともに容器内の微量の酸素も吸収するバリアー容器などが開発され、食品ロスの低減やロングライフ化に貢献している。
ラベルレスや紫外線(UV)レーザー印字など、インクやラベルも使わずプラスチックの使用を削減し、リサイクル性に優れた表示技術も開発され、容器包装への応用も進んでいる。
充実の講演・セミナー・シンポジウム
会場では各出展企業の通常展示のほか、80セッション以上のセミナーや充実した展示企画などが行われる。
23日10時40分からA会場で経済産業省GXグループ資源循環経済課の岡田時房課長補佐による基調講演が行なわれる。「プラスチックに係る資源循環の取り組みをはじめとした資源循環経済政策について」と題し、廃棄物処理や資源循環を経済活動として進めていく意義が高まっている中、資源循環経済政策の現状と課題、プラスチックに関する資源循環の取り組みなどについて紹介する。
同日14時50分からB会場で「グローバルパッケージングシンポジウム」が開かれる。米国軟包装協会(FPA)のウィリアム・ジャクソン会長と、国内を代表する包装資材・容器、包装機械メーカーのリーダーが、包装の未来や課題、海外や日本の包装業界の進むべき道について議論を交わす。
また、今回で30回の節目となる同展の開催を記念した「30回記念講演」では、各分野で活躍する著名人を招き、包装の未来についてA会場で講演を行う。
24日15時45分から芝浦工業大学の原田曜平教授による「今、注目を浴びる『Z世代』の消費性向とパッケージへの示唆」が行われる。Z世代の消費者行動に焦点を当て、その独特な特徴や傾向について解説。オンラインでの情報取得やコミュニケーションが得意なデジタルネイティブであるZ世代の価値観と、彼らが求めるパッケージングのあり方について紹介する。
25日12時35分から東京大学薬学部の池谷裕二教授が「脳とAIの未来」をテーマに講演。人工知能(AI)の最先端の状況を紹介しながら、ヒトの脳機能はどこまでAIで置き換えられるのか、AIが進化したら人の権利は侵害されるのかといった「人らしさ」とは何かという問題について考える。基調講演、シンポジウム、30回記念講演は事前登録制で聴講は無料。
パッケージデザインパビリオン
このほか「デザイナーと企業との出会いの場」をテーマに、付加価値のある新しいパッケージデザインの発見や販売力向上のためのヒントを紹介する「パッケージデザインパビリオン」を東3ホール会場内に設けている。「パッケージデザイン問診票」を用意することで、デザイナーとの相談をスムーズに行えるように配慮する。また、医療や福祉関連の包装、機器、ユーザーインターフェース(UI)やユーザーエクスペリエンス(UX)などのデザインをテーマにした「メディカルエリア」を新設する。