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確かな成長 次への一手
輸出拡大へ
11月14日、盛岡市に新潟県、東北6県の産学官のトップが一堂に集まり、第12回「わきたつ東北戦略会議」を開いた。地域の「農産逸品」の輸出拡大への取り組みで議論した。2022年11月の同会議での意見交換を踏まえ、東北経済連合会は、新たな販路拡大に向けた海外プロモーション案を示した。具体的な対象国はタイ、シンガーポール。今後輸出拡大の取り組みを連携して進める方向性を確認した。
半導体工場の進出
10月末、宮城県大衡村に半導体工場の新設を決めたSBIホールディングス(HD)と台湾の受託製造会社(ファウンドリー)の力晶積成電子製造(PSMC)。11月14日、両社による新工場準備会社・JSMCは、宮城県、大衡村と今後の工場建設に向けた三者の協力を確認するため立地協定を締結した。進出先は、第二仙台北部中核工業団地(大衡村)。総投資額は約8000億円で、自動車や産業機器向けの半導体を27年から段階的に生産する計画。ただ政府の補助金など事業推進に向けた条件もあり、今後の動きが注目される。
挑戦
木造耐火建築を牽引(けんいん)するシェルター(山形市)は、木造建築の技術革新に向けて、9月にスイスのエンジニアリング会社・ウォルトガルマリーニ社(チューリヒ)とパートナーシップ協定を結んだ。それぞれが蓄積した木構造技術の知識を相互に学ぶ。今後両社は技術者の人的交流を重ね、日欧でカーボンニュートラル(温室効果ガス排出量実質ゼロ)社会を見据えた、新たな木造建築のデザイン構築など具体的な協力事項を探ることになる。将来は欧州でのプロジェクト参画もにらむ。
次代へ
11月17日に開幕した「第61回技能五輪全国大会」の全競技が終了した。21日には閉会式が行われる。今回の「フライス盤」職種競技の特設会場は、2年連続でエツキ(山形県村山市)の本社工場が担った。同社の汎用フライス盤は大会の公式機に採用されている。10月26日―29日までの先行日程で、計30人の選手が腕を競った。日本のモノづくりを支える現場が東北にある。