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創造性支える製品を投入
ゲーム配信特化のオーディオミキサー 映像機能追加した上位モデル発売
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ゲーム配信に特化したオーディオミキサー「BRIDGE CAST X」 -
ゲーム配信用の多彩な音声機能と高い操作性を備える
電子楽器メーカーのローランドはゲーム配信者向けにビデオキャプチャー付きオーディオミキサー「BRIDGE CAST X」を2月に発売した。
近年eスポーツやゲーム配信の人気が高まり、ゲーム市場はさらなる成長が見込まれる。同社では、2023年に電子楽器や音響機器の技術を生かしたゲーミング・オーディオミキサー「BRIDGE CAST(ブリッジキャスト)」を発売した。ゲーム配信用の多彩な音声機能と、高い操作性を備える。
新たに発売した同Xはブリッジキャストに映像機能を追加した上位機種。ゲーム音声や実況音声を高音質かつ最適に調整できるオーディオミキサー機能に加え、ゲーム映像を高画質でパソコン(PC)に取り込むビデオキャプチャー機能を内蔵する。
四つの音声チャンネルを持ち、それぞれに割り当てたマイクやゲーム、ボイスチャットなどの音量をツマミで直感的に調整できる。さらに配信者が自分で聞く音と、視聴者側で再生する音を別々に調整可能な「デュアルバス・オーディオミキサー機能」も備えた。ダイナミックマイクやコンデンサーマイク、ヘッドセットマイクなど、幅広い機器の音声入力に対応しており、スマートフォンやタブレット端末も接続可能。USB端子からの音声入力にも対応する。
またHDMI入力端子を搭載し、家庭用ゲーム機「ニンテンドースイッチ」や「プレイステーション5」などゲーム機の映像と音声の取り込みも可能。多数の配信用機材を用意する必要がなく、簡単にセットアップできる。シンプルな配線で、すっきりした機材環境も実現する。また、ゲーム用と配信、もしくはチャット用のPCを分けた本格的な「2PC配信」に対応する。HDMI入力の音声はバーチャルサラウンドが利用でき、立体的な音が楽しめる。
さらに、配信を盛り上げる効果音やBGMなどの演出も可能。昨年7月に著作権フリーのBGMと効果音を提供するサービス「BGM CAST」を、同社の音楽制作用プラグイン音源やサービスを提供するクラウドプラットフォーム「Roland Cloud」で開始した。ゲーム配信時に著作権フリーのBGMや、選んだ「ムード」に合わせて自動的に選曲した音楽を流し続けられる。高品質なゲーム配信で、視聴者数や「いいね」数アップにつなげることが可能だ。イコライザー機能も搭載しており、FPS(ファーストパーソンシューティング)のような足音や物音に注意したいゲームでは、専用プリセットを使うことで配信者はよりゲームに集中でき、ゲームを有利に進められる。
持ち運び可能な音楽制作機器 専用アプリと連携で多彩な表現
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音楽制作に必要な機能をそろえた「SEQTRAK」 -
専用アプリ「SEQTRAK App」の使用イメージ
ヤマハは音楽制作に必要な機能をコンパクトにまとめた音楽制作機器「ミュージックプロダクションスタジオ SEQTRAK(シークトラック)」を発売した。ドラムマシン、シンセサイザー、サンプラーを搭載し、音楽制作からパフォーマンスまで必要な機能を一台に集約した。
本体はドラムマシン、シンセサイザーとサンプラー、サウンドデザインとエフェクターをそれぞれ操作する三つのユーザーインターフェースで構成する。同製品は重さ0・5キログラムの軽量なボディーにスピーカーやマイク、音源、充電式リチウムイオンバッテリーを搭載。時間や場所を選ばず音楽制作と演奏ができる。
さまざまな楽器の音色や効果音など2000種類以上の豊富なプリセットを用意。直感的でシームレスな音楽制作を可能にする独自のユーザーインターフェースとシーケンサーでユーザーの創造性をサポートする。サウンドエンジンにはアコースティック楽器からシンセサイザーまで多彩な音色を再現・合成できる独自音源「AWM2」と、個性的なデジタルサウンドを生み出す「FM」音源を搭載した。
米アップルの「iOS」など一般的な基本ソフト(OS)に対応した無料の専用アプリケーション「SEQTRAK App(シークトラックアプリ)」も用意。多種多様なエフェクトと組み合わせて音楽編集できるので、ユーザー独自の音を作り出すことが可能だ。また音楽表現の幅を広げる多彩なパフォーマンス機能もそろえた。その場でトラックとパターンを組み合わせたり、エフェクト機能で演奏中にスライダー操作し、音に瞬間的な変化を与えたりできる。さらに専用アプリで使える機能「ビジュアライザー」で楽曲と完璧にシンクロする映像制作も可能。映像と音楽がセットになったパフォーマンスを実現する。
このほか現代の音楽制作スタイルに合わせ接続機能も充実させる。外部機器と有線接続できる基本的な端子に加え、電子楽器接続規格「MIDI」にも対応。近距離無線通信規格「Bluetooth」を用いて専用アプリと無線接続できる。大容量のデータ転送が可能なWi-Fi機能も搭載した。
専用アプリはユーザーが音楽の独自性を追求できるよう視覚的に操作可能な画像操作インターフェース(GUI)を採用。本体のノブやキーの操作でアプリ画面を操作でき、デバイスからも直感的にサウンドデザインやトラックのパターン調整ができる。また追加コンテンツや手持ちの音声データをアプリ経由で本体に追加できるので、より多くのサウンドが楽しめる。シークトラックの使い方を解説する機能もあり、使いながら機能と操作方法が学べる。