現場で輝く　人・ヒト・ひと

　原料・エネルギー高が続き、県内経済は先行き不透明な状況が続く。そうした中で成長力を維持できるかどうかは、現場で汗を流す方々のたゆまぬ努力にかかっている。技術を磨き仕事に向き合う「人・ヒト・ひと」を紹介する。

　東立製作所（日高市）の川嶋拓さん（、左）と井上舜さん（、右）は、三次元測定機を活用した寸法測定で同社樹脂製品の品質を保証。現在同社で三次元測定機を扱えるのは川嶋さんのみで、その技術を後輩の井上さんに惜しみなく伝授している

　スリーケ（上尾市）生産管理グループリーダーを務める横山昇（右）さんは、アパレル業界から転職した入社４年目のニューリーダーだ。「アルマイト処理から軽作業までをやりきった時の充実感がスリーケの良さ」と笑顔で話す

　高橋スプリング（越谷市）のホアン・テイ・タン・ガさん（中央）は、バネ製造工程の｢セット｣と呼ばれる最終調整を最速記録で成功させた。センスを見抜いて挑戦を勧めた第一製造部の野口誠課長（右）と冨永健太係長と共に、目を輝かせて技術向上に取り組む

　日東精密工業（寄居町）の信太朋子さん（）は精密切削工具「ブローチ」の設計を手がける。日々勉強を重ね、各種設計をマスターできるよう修行中。今後の目標は「現場とのコミュニケーションを通して設計に反映すること」だ

　サン精密化工研究所（久喜市）営業技術課検定係の野口夢生（ゆう）さんは、今年導入した真円を測定する機械を使いこなす。「形状が大きく複雑なモノに挑戦（測定）したい」と意気込む。測定データをもとに金型を修正し、試作から量産化までの工程を一貫対応できることにやりがいを感じる

　ワックデータサービス（富士見市）は、社員のウェルビーイング（心身の健康と幸福）実現に向けた取り組みが盛んだ。社内で幸福度調査のアンケートや新たなウェルビーイングマップの作成など積極的な取り組みを進める

　三芳合金工業（三芳町）の小神野悟さん（）は溶解部門のリーダー。飛行機向けのアルミ合金など、納品先の規格に適合するよう原料の配合や、投入の順序に工夫を凝らす。今後の目標は「新しい合金を作る」ことだ

　柴崎塗装工業所（戸田市）で工場長を務める高橋友輝さんは「塗装の楽しさを伝えたい。さまざまな品物がある中で、塗り方によって全く違う作品になるのが面白い」と語る。「埼玉塗装コンクール」で入賞するのが目標だ

　七星科学研究所情報通信事業部（ＮＫＫＣ、所沢市）営業部の早川亜門さん（）は、メディアコンバーターや関連機器の販売・サポートに研鑽を積む。「国内生産の自社製品で社会インフラの安心・安全に貢献していきたい」と力を込める。

　和光紙器（川口市）岩槻事業所（さいたま市岩槻区）の原田寿久さんは、誰よりも熱い情熱で製造部を突き進む。未来を見据え、挑戦を続けるその姿勢がチームに力を与えている

　「お客さまに都市ガスを安心して使ってほしい」と話すのは、東京ガス埼玉支社（さいたま市南区）の斉藤早央子さん。防災イベントなどを通じて、市民の皆さまに今日も笑顔で対応している