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ロボット産業を支える関連製品
労働力不足への対応が求められる中、製造現場では産業用ロボットの活用が進む。飲食店や公共施設などでもサービスロボットを目にする機会が増え、ロボット産業は今後もさらなる伸長が見込まれる。ロボットを構成する細かなパーツそれぞれの性能向上や使用環境に応じた正しい選定、最適なロボットシステムの構築が、現場の課題解決へとつながる。
生産・関連装置を組み合わせ ロボットを高精度に制御
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ナベルは使用環境に合わせて仕様を選べるロボット用カバーを展開する(ナベル提供)
日本では労働人口の減少によって多くの産業界が人手不足に悩まされており、幅広い業界で産業用ロボットの導入が進んでいる。
特に、粉じんやヒュームが充満する環境や高温・低温下での作業はロボットが行うことで、3K(きつい、汚い、危険)業務から作業者を解放できる。さらにその人手を臨機応変な対応が求められるクリエーティブな業務などに充てられる。
また繰り返しの多い単純作業や、人の手で行うのが難しい微細な作業などもロボットを活用することで、生産性向上や品質の安定、ヒューマンエラーの削減を実現できる。
特定の工程を完全に人からロボットに置き換えるのではなく、人と同じ空間で働く協働ロボットの導入も進む。人が一定の距離まで近づくと作業スピードを落としたり、作業をストップしたりすることで、柵がなくても安全に作業できる。
ロボットは電気・電子分野や自動車分野を中心に多様な分野で使われる。使用環境に応じて、構成パーツや関連製品は防塵・防水性に優れたものや、防爆対策、洗浄・殺菌対策ができるものを選ぶ必要がある。「ジャバラ」と呼ばれる機械の可動部カバーを製造するナベルは、ロボット用カバーの開発・製造も行う。塗装現場向けには塗装ミストを吸着する素材、溶接現場には火花に強い素材など、さまざまな種類をそろえる。
ロボットを高精度に制御するには、ロボットや関連装置、生産装置などを組み合わせた最適なロボットシステムの構築が重要だ。ロボットシステムについて専門的な知識を持つロボットシステムインテグレーター(SIer)は、ロボット導入の需要増加により、さらなる活躍が期待される。
国際ロボット展 12月3日ー6日/東京ビッグサイト
「2025国際ロボット展」が、12月3日から6日までの4日間、東京・有明の東京ビッグサイト東展示棟4―8ホール、西展示棟1―4ホール、アトリウムで開催される。主催は日本ロボット工業会と日刊工業新聞社。
今回で26回目となる国際ロボット展は、世界最大規模のロボット専門展として国内外から高く評価されている。開催テーマは「ロボティクスがもたらす持続可能な社会」。人とロボットの共存・協働による産業の創出と、社会課題の解決につながる提案や交流が注目される。
6日限定で、工作教室やロボット体験など、幅広い年代層が楽しめる併催企画「つくる☆さわれる国際ロボット展」も開催予定。
オンライン会場はリアル展示の会期を含む11月19日から12月19日まで開設される。
