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森林・林業・環境機械展示実演会(2025年10月)
林業機械専門のイベント「みやぎ2025森林・林業・環境機械展示実演会」が5、6の両日、宮城県石巻市の仙台塩釜港(石巻港区)雲雀野地区で開かれる。さまざまな林業機械が年に一度、一堂に会するイベントで、会場では実際に機械が稼働する様子を見学できる。主催は宮城県と林業機械化協会。開場時間は5日が9時から16時半まで、6日が9時から15時まで。入場は無料で、事前登録も不要。同展は「令和7年度 緑と水の森林ファンド事業」の助成を受けて開催される。
DX×ICTソリューションなど提案
森林・林業・環境機械展示実演会は毎年、全国育樹祭の記念行事の一環で開催されている。今年は宮城県との共催で、過去最大となる91社・団体が出展し、2日間で2万人の来場を見込む。
最新のフォワーダーやハーベスターなどの高性能林業機械、木材チッパーやカッターなどの加工・製材機械、チェーンソーや刈り払い機などの林業機械が展示・実演されるほか、遠隔操作技術や森林解析ソフトなどのデジタル変革(DX)、ICT(情報通信技術)ソリューションが提案される。大規模小間に出展する松本システムエンジニアリングやイワフジ工業、オカダアイヨンなどは機械の実演を披露する。特に松本システムエンジニアリングのブースでは、無人作業車「シン・ラプトルⅡ」の操作を簡易体験できる仮想現実(VR)コーナーが設置され、子どもから大人まで楽しむことができる。
人手不足が叫ばれる中、林業でも効率化・省人化の重要性が増している。会場では省人化のトレンドであるドローン(飛行ロボット)のほか、地理情報システム(GIS)や高精度な測量システム、最先端無線通信機器などが披露される。
会期中は仙台駅東口から無料のシャトルバスが運行される。乗車時間は約70分(15—30分間隔で運行)。
宮城県初開催となる今年の全国育樹祭は「次世代へ みどりのかけ橋 森づくり」をテーマとし、①持続可能な森林づくりの継承②伝統と新技術による木材利用の発信③震災の教訓の伝承と新たな価値の創造—を3本柱とする。白石市の国立花山青少年自然の家南蔵王野営場では皇族殿下による「お手入れ」行事が行われ、利府町のセキスイハイムスーパーアリーナでは緑化功労者などを表彰する式典が行われる。緑を守り育てる大切さを普及啓発し、森林を次世代へ引き継ぐ重要性を伝える。
【ごあいさつ】 林業機械化協会 会長 島田 泰助/最新機械の魅力 実演
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林業機械化協会 会長 島田 泰助
当協会は宮城県との共催で仙台塩釜港(石巻港区)雲雀野地区の約6ヘクタールをお借りし、第48回全国育樹祭開催記念行事「みやぎ2025森林・林業・環境機械展示実演会」(以下、林機展)を開催いたします。
気候変動と生物多様性が人類共通の課題となり、国際的にさまざまな動きがある中、今回の林機展では次のような特徴が見られます。
一つ目は出展者数の増加です。近年は70—80社で推移していましたが、今年は初出展14社を含む計91社になりました。
二つ目は機械などの構成です。出展機械の中心はグラップル、プロセッサー、ハーベスター、フォワーダーなど伐採系ですが、これらに加え伐根処理用のマルチャー、草刈り機など造林用機械が増えています。また、それぞれの分野で遠隔操作の機種も見受けられます。
三つ目は展示内容です。ここ数年で来場者が増加傾向にあり、家族連れや学生など林業のプロではない方も増えてきています。そういった方々にも理解を深めていただけるようシミュレーター操作、VR体験、ゲームなどを採り入れた参加体験型の展示・実演が増えています。
今年も国内外のメーカーなどが大中規模ブース39、小規模ブース47に分かれて、最新の林業機械などの魅力や特色をアピールします。また、おもてなし広場では40店舗が並び、地元の食材を使った軽食やスイーツを楽しんだり、特産品の買い物ができます。
最後に、今年の林機展も多くの関係者のご理解とご協力に支えられて開催できますことに感謝申し上げます。林業機械などの発展が森林・林業の今日に活力を与え、将来に希望をもたらすことをお伝えして、ごあいさつといたします。
