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樹脂コンベヤーベルト(2024年4月)
樹脂コンベヤーベルトは軽量物の搬送に欠かせない存在で、食品業界や軽貨物搬送といった分野で活躍している。主要な用途先である食品業界では、衛生面が重要視され、抗菌・防カビ、繰り返しの洗浄に対する耐久性、長寿命化へのニーズが高まっている。これらのニーズに応えメーカー各社では、抗菌・防カビに加え、剥離性や耐久性など機能性を備え、付加価値を高めた製品を訴求している。
付加価値を高める樹脂コンベヤーベルト
現場の衛生管理に貢献
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食品製造ラインなどで活躍する樹脂コンベヤーベルト(本多産業提供)
樹脂コンベヤーベルトは、一般に帆布などで作られた心体に、ポリウレタンや塩化ビニルでできたカバーを積層した構造。軽貨物搬送や食品の製造ラインなどで活躍している。特に衛生管理が重要視される食品搬送用では、製造現場の衛生管理に寄与する製品が多数市場に投入されている。
衛生面でのニーズには、抗菌や防カビ、耐熱性などがある。さらに、日常的に行うベルトの洗浄作業に耐えられるような耐久性や耐薬品性、拭き取り性能に加え、ベルトの低収縮性、非付着性といった性能もベルトの選定で重要な要素となっている。
メーカーではこうした要望に応えるべく、抗菌、防カビ性能だけでなく、手入れのしやすさなども意識して製品開発している。あるメーカーでは耐薬品性に優れた食品搬送用ベルトを販売。食品工場で消毒用に使われている次亜塩素酸ナトリウムへの耐性を向上し、消毒液による表面劣化を防ぎ長寿命化にも貢献している。またベルトの表面を鏡面仕様にすることで平滑性を向上し、洗浄や拭き取り作業を容易にする製品も展開している。
滑り性高め搬送残留防ぐ
ベルトコンベヤーの搬送トラブルの中には、ベルトの蛇行、片寄りなどがある。この状態のまま稼働を続けるとベルトに使われている帆布がほつれ、異物として混入する恐れがある。片寄りが発生する原因には、搬送残留物がベルト裏面やプーリーに潜り込むことで、ベルトが収縮し張力バランスが崩れてしまうといったことがある。
これらの対策としてメーカーでは、搬送物がベルトに残るのを防ぐために非付着性や剥離性、滑り性を備えた製品を提供している。あるメーカーではベルト表面にフッ素樹脂フィルムを付与することで、非付着性を高めた製品を売り出している。特に飴や餅など、油分が付着しやすく粘着性の高い搬送物のラインで用いられる。
ほかにもベルトの収縮性を抑えるべく、ベルト裏面の帆布を改良した樹脂ベルトも開発されている。
こうしたベルトメーカーの取り組みが搬送ラインを清潔に保ち、搬送物の品質安定化に貢献している。