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電源トランス
電源トランスは電源部分で入力された交流電圧を必要な電圧へ変換する部品。電圧を変換することで負荷機器の異常動作を防止するのに役立っている。また電源供給する側と出力側の負荷機器とを絶縁して、入力側からの電流が直接流れるのを防ぎ、出力側の回路を保護するなどの機能がある。
必要な電圧に変換、絶縁で保護
低損失化/小型・軽量を実現
電源トランスは電気を入力する電源側の1次コイル(巻き線)と、電気を出力する負荷側の2次コイル、磁性体のコア(鉄心)で構成される。1次側には電源からの入力電圧が供給され、変換された出力電圧が2次側から取り出される。プリント基板実装に利用される小型タイプから生産設備や産業機械向けの大型タイプまで多種多様な製品がある。
電源トランスの構造は相数や巻き方で分類される。相数で見ると、一つの電気回路に対して一つの正弦波の電流が流れる「単相」と、一つの電気回路に三つの正弦波の電流が流れる「三相」がある。
巻き方では1次コイルと2次コイルが連続した巻き線となる「単巻」と、1次コイルと2次コイルが別々な巻き線で構成され、その間を絶縁する「複巻」がある。単巻は構造がシンプルで小型・軽量化を図れる。複巻は供給された電流が電磁誘導によって2次コイルへ伝わる。入力された1次コイルの電流が2次コイルへ直接流れるのを防ぎ、2次コイルにつながる回路を保護できる。
メーカーでは電力の低損失化や小型・軽量・省スペース化などを実現するため、コアの改良や巻き線技術の向上などに取り組んでいる。また安全性や機能性、使いやすさの向上も図っている。