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粉粒体計量・計測・制御技術
さまざまな産業分野で使われる粉粒体は粒子の微小化が進んでいる。ただ微小化によって最終製品の品質や価値向上を可能にする一方、粒子の凝集や閉塞(へいそく)、架橋などの現象を引き起こし、扱いが難しくなる側面もある。そこで重要になるのが、粒子コントロールだ。
技術革新に期待高まる
粒子を的確に制御するため、各種計量・計測機器や装置の高精度化も進む。粉粒体の計量・計測機器は多種多様。中でも、貯層などで粉粒体のレベルを測るレベル計や、各種装置に粉粒体を供給・排出する際に用いられる定量供給装置は、プロセスの安定操作に欠かせない。
レベル計は事前に決められた上下限で粉粒体の有無を検出したり、任意の位置にある粉粒体層上面までの距離を計測したりする。粉粒体の品質に影響を及ぼさないことから、非接触計測が可能な超音波式やマイクロ波式の活用が広がっている。
定量供給装置は文字通り、一定量の粉粒体を供給・排出する装置で、テーブルフィーダーやスクリューフィーダー、振動フィーダーなどが知られる。粒子径分布や形状など物性計測ではレーザー回折・散乱法や沈降法、電気的検知帯法などの手法が使い分けられる。
近年は粒子挙動の“見える化”を可能にするシミュレーション技術の利活用も本格化。AI(人工知能)やマテリアルインフォマティクス(MI)も注目度が高まっており、粒子特性を最大限に引きだす技術革新に期待が高まっている。
こうした粉粒体計量・計測・制御の最新技術・製品などが一堂に会する「POWTEX2025—国際粉体工業展大阪」(日本粉体工業技術協会主催)が10月15—17日、インテックス大阪(大阪市住之江区)で開かれる。
