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OPIE’24(2024年4月)
24日から26日までの3日間、光とレーザー技術の総合展示会「OPIE’24(OPTICS PHOTONICS International Exhibition 2024)」が、横浜・みなとみらいのパシフィコ横浜で開かれる。統括主催はOPI協議会。開場時間は10時から17時まで。入場は無料だがウェブでの完全事前登録制。登録は展示会ホームページから行える。
4月24日開幕/7専門展、最大規模で開催
高度情報化社会支える最先端 実演/求められる光技術、その期待に応える
「OPIE’24」は七つの展示会で構成される。過去最大規模で開催され、来場者は1万5000人を見込む。
レーザー技術は情報通信、材料加工、計測など広範囲にわたり応用されている。近年、日本のレーザー技術は光通信や医療、美容などの分野で多く使われている。レーザー学会が主催の「レーザーEXPO」では、各種レーザーや発光ダイオード(LED)光源デバイス・モジュール、レーザー加工装置、モニタリング・計測機器などが集まる。
日本フォトニクス協議会は「レンズ設計・製造展」「宇宙・天文光学EXPO」を開く。「レンズ設計・製造展」は各種レンズ、レンズ材料、レンズ加工機など、光学素子に関するあらゆる製品、サービスが集う展示会。第6世代通信(6G、ビヨンド5G)、自動運転、メタバースなどを支える技術がそろう。
日本の宇宙関連予算は2022年に初めて5000億円を超え、宇宙ビジネスの注目が高まっている。「宇宙・天文光学EXPO」では宇宙・天文光学分野で活躍する技術者・研究者向けに、研究開発ツールや優れた部品・機器などが提案される。
OPTRONICSメディアが主催の「ポジショニングEXPO」は、測定関連製品・システムや位置決めシステムなどが一堂に会する。
オプトロニクス社は「光源・光学素子EXPO」「光と画像のセンサ&イメージングEXPO」「光通信・要素技術&応用EXPO」を主催する。
「光源・光学素子EXPO」は紫外域や赤外・可視波長域のフォトニクス製品が集まる。医療、照明、害虫駆除などの紫外線応用技術や、RGB(赤、緑、青)レーザーデバイス・モジュールなどの可視光関連技術、暖房やリモコンなどの赤外線応用技術が披露される。
「光と画像のセンサ&イメージングEXPO」では、光・画像センサーや産業用カメラ、昨今伸長しているイメージング技術が紹介される。
「光通信・要素技術&応用EXPO」は大容量・高速・低消費電力通信を実現する光関連デバイス、システムが一堂に会する。近年はデジタル変革(DX)やメタバースなどが広がりを見せており、光通信技術はますます重要になっている。
16国際会議
またOPI協議会が統括主催の国際会議「OPIC2024」もパシフィコ横浜で併催される。レーザー、光計測、X線光学、ディスプレー、照明、宇宙などの幅広い分野をカバーする16の専門国際会議で構成されており、世界中から研究者や開発者が集まる。
ごあいさつ/運営事務局 島田 耕(オプトロニクス社社長)
「OPIE’24」をパシフィコ横浜で開催いたします。今年のOPIEは過去最大規模となる12カ国・地域から、416者の企業・団体が558小間(2023年実績=536小間)で出展します。「求められる光技術、その期待に応える」というキャッチワードの下、高度情報化社会を支える最先端の光関連製品・部品、システムが多数出品され、実演が行われます。
本展は「レーザーEXPO」「レンズ設計・製造展」「光源・光学素子EXPO」「光と画像のセンサ&イメージングEXPO」「ポジショニングEXPO」「宇宙・天文光学EXPO」「光通信・要素技術&応用EXPO」の七つのカテゴリーで構成されています。OPIEは科学分野から産業応用まで、さまざまなフィールドで活用される光技術を網羅的に俯瞰(ふかん)できる技術展示会として、その存在感を高めてきました。
また、同時開催の「OPIC」(今年は16の国際会議とプレナリーセッションで構成)は、世界トップレベルの研究者が横浜に参集し、活発なコミュニケーションの場として定着しています。
OPIEとOPICは最新の光技術を確認できるだけでなく、技術的な課題解決、さらにビジネスのアイデアを模索するのにも最適な場といえます。運営事務局では万全の準備を整えて皆さまのご来場をお待ちしております。先端技術のキーテクノロジーとして進化しつづける「光」の今をOPIE’24で体感してください。
第16回 レーザー学会産業賞/7件選定 授与式=4月26日
レーザー学会は「2024年度 第16回レーザー学会産業賞」の受賞者を決定した。4月26日11時に会場内で授与式を行う。
レーザー学会産業賞はレーザーに関する製品・技術の開発、実用化、普及などにおいて、国内のレーザー関連産業の発展に貢献しうるものに対し、同会賛助会員を対象に贈られる。技術や市場実績を重視した「優秀賞」、市場の開拓や将来性を重視した「奨励賞」、優れた基礎的技術または長年の累積的な貢献を重視した「貢献賞」、前述の3賞には該当しないがレーザー産業への貢献の期待が特に高いものに贈られる「選考委員特別賞」の4賞がある。
今回は優秀賞3件、奨励賞2件、貢献賞1件、選考委員特別賞1件の計7件が選定された。優秀賞の一つ目は三菱電機の「広動作温度範囲 CWDM 100Gbps(53Gbaud PAM4)EMLチップ」。5―85度Cの広い温度範囲で動作する半導体レーザーダイオードチップで、光トランシーバーに同チップを四つ搭載することで、データセンターの400ギガbps光ファイバー通信を実現する。
二つ目は浜松ホトニクスとエナジティック・テクノロジーの高輝度・高効率なレーザー励起プラズマ光源「Laser―Driven Light Source(LDLS)」。独自のレーザー駆動プラズマ光源技術により、真空紫外から赤外線まで幅広いスペクトルと小型で高輝度なプラズマを生成できる。
三つ目はデンソーの「自動車用電装部品へのレーザー加工技術の適用~エンジンからe―mobility時代への進化に追従したレーザー加工技術開発がもたらす継続的な社会実装と産業界への貢献」。常に最新のレーザー加工技術を取り入れて自動車部品の高性能化を実現し、実績を積み重ねてきたことが高く評価された。
このほか、奨励賞はアマダのファイバーレーザーマシン「LC―VALSTER―AJ」シリーズと、古河電気工業、日亜化学工業のBlue―IRハイブリッドレーザー「BRACE」が、貢献賞は金門光波の「連続発振型紫外光レーザー製品群とその科学技術への貢献」が、選考委員特別賞は駿河精機のレーザーオートコリメーター「Smart LACシリーズ」が選ばれた。