ＮＥＷ環境展／地球温暖化防止展（2025年5月）

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　「ＮＥＷ環境展」と「地球温暖化防止展」が、２８日から３０日までの３日間、東京・有明の東京ビッグサイトで開かれる。国連の持続可能な開発目標（ＳＤＧｓ）の達成や脱炭素化につながる環境分野の最新技術・サービスが集まる。主催は日報ビジネス。開場時間は１０時から１７時（最終日は１６時）まで。入場は完全事前登録制。

脱炭素・ＳＤＧｓ 最新技術結集

ＮＥＷ環境展

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　ＮＥＷ環境展は資源有効活用や省エネルギー・次世代エネルギーに関する技術、二酸化炭素（ＣＯ２）削減技術が集まる。「環境ビジネスの展開」をテーマに、破砕機や選別機、資源リサイクル、廃棄物処理、海洋プラスチック・廃プラスチック対策、水処理などが出品される。同時開催の地球温暖化防止展と合わせて７８２社・団体が２１９３小間で出展する。

　破砕機は多機能化により生産効率の向上が進む。木くず、廃プラ、紙くず、繊維くずのほか、タイヤ、電子機器、廃自動車など広範囲な素材に対応する。

　リサイクルを進めるには、破砕後の素材分離が重要となる。素材分離に用いられる選別機には、風力、磁力、振動、比重差などを利用したさまざまな方式がある。高度に素材別の選別を行う場合には、光センサー、レーザー、Ｘ線を利用した選別機が採用されている。

　服部製作所の光学式選別機は、フルカラー電荷結合素子（ＣＣＤ）カメラを搭載し、色による選別を行う。高速ベルトコンベヤーが一定の速度でカメラによる検査部に原料を供給する。異物を検出するとインジェクターから空気を噴射し、排除する。樹脂の材料選別のほか、ガラスカレット、銅ナゲットの選別、銅とアルミの選別などが行える。各社はこうした破砕機や選別機、洗浄脱水機などを組み合わせ、自動化に向けた提案を行っている。

　ＡＩ（人工知能）を搭載して自動で選別するロボットの出品も目立つ。近畿工業のＡＩ搭載選別ロボットは、カメラで捉えた対象物を瞬時に解析し、材質やピックアップ位置を判断する。ベルトコンベヤー上の金属スクラップくずから、銅や真鍮などの有価金属をロボットがピックアップする。吸着式、磁着式、グリップ式などのハンドをそろえる。

ＡＩ搭載—精度向上／ロボ—人手不足対応

　ウエノテックスのＡＩ選別ロボットは、グループ会社のリタテクノロジー（東京都新宿区）が開発したＡＩを搭載する。自社開発にこだわることで、選別精度の向上や手厚いサポートを可能にしている。各種センサーで材質と形状を同時に認識し、最適なピックアップ方式を瞬時に判断する。ロボットは多関節とパラレルリンクの２種類を用意し、対象に合わせたハンド形状を選べる。メーカー各社はこうしたロボットの活用により、人手不足解消、作業効率やリサイクル率の向上を提案する。

　近年、プラスチックの再資源化への動きが活発となっている。２０１７年に中国がプラスチックくずの輸入を規制したことをきっかけに、国内で廃プラの行き場がなくなり、適正な処理が課題となっている。これを受け、環境装置メーカーは再資源化技術の高度化に向けて、技術開発を盛んに行っている。

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　会場ではプラスチックの破砕機や粉砕機、選別機、ペレット成形機、圧縮減容機など再資源化に必要な機械が展示される。そのほかリサイクル業者、コンサルティング会社によるサービスの提案が行われる。

地球温暖化防止展

　地球温暖化防止展は「ＣＯ２削減と新エネ・省エネビジネスの推進」をテーマに掲げる。低炭素・カーボンニュートラル（温室効果ガス排出量実質ゼロ）への対策と、温暖化の影響に対応するための製品・サービスが出品される。

　小水力発電やバイナリー発電、バイオマス燃料、地中熱利用といった再生可能エネルギー関連のほか、ミストクーラー、冷風機、空調省エネ技術、遮熱・断熱シート、屋根散水、熱中症対策技術などの温暖化の影響に対応するための技術が見られる。またＣＯ２の可視化、オフサイトＰＰＡ、酸素固定技術なども披露される。

脱炭素フォーラム

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　東６ホールでは「脱炭素フォーラムｗｉｔｈ　ＳＤＧｓ」が開かれる。連日１１時から１１時４５分まで講演会が開催され、「企業の脱炭素経営の推進、バリューチェーン排出量削減を目指して」「需要側エネルギー政策の最新動向とこれから」「国際標準に求められる脱炭素と足下の対策」をテーマに講演が行われる。事前登録制で聴講無料。

　水素社会の展開をテーマにした展示も行われる。燃料電池（ＦＣ）を搭載したキッチンカー、水素自転車、水素コンロなど水素の利活用事例により、水素社会の可能性をイメージできる。

　また環境ドキュメンタリー映画の上映、ＳＤＧｓ関連の動画放映も行われる。上映は会期中の１３時から１７時（最終日は１６時）まで。