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ネプコン ジャパン(2025年1月)
電子機器の多様化や高性能化、電気自動車(EV)・プラグインハイブリッド車(PHV)などの電動車(xEV)と電装機器を支える電子部品・材料や製造・実装・検査装置が集結する第39回「ネプコン ジャパンーエレクトロニクス開発・実装展」が22日から24日までの3日間、東京・有明の東京ビッグサイト東展示棟1ー3、7ホールで開かれる。主催はRX Japan。開場時間は10時から17時まで。入場は事前登録(無料)が必要で、同展ホームページから入手できる。同時開催展として「オートモーティブワールド」「Factory Innovation Week」などが東・南展示棟で同時開催される。全体で約1800社・団体が出展し、3日間で約8万7000人の来場を見込んでいる。
電子機器 多様化・クルマ 電動化支える
「ネプコン ジャパン」はエレクトロニクス分野の製造や実装、検査などに関する展示会。同展はテーマを絞り「インターネプコン ジャパン」「半導体・センサ パッケージング展」「エレクトロテスト ジャパン」「微細加工 EXPO」「電子部品・材料 EXPO」「プリント配線板 EXPO」「パワーデバイス&モジュール EXPO」の七つの構成展からなる。
生産・実装に関するさまざまな製品が集結する展示会として広く知られる。電子機器、電子部品・半導体デバイス、自動車・電装品、医療機器、ロボット・工場自動化(FA)機器メーカーの開発・設計・生産技術者らに向けて製品やソリューション、技術情報などが紹介される。
微細化実現ー最新の製造技術/インターネプコン ジャパン
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電子機器の多様化や高性能化を支える製品や技術が紹介される(第38回ネプコン ジャパン)
ネプコン ジャパンの中核を担う第39回「インターネプコン ジャパンーエレクトロニクス製造・実装展」は、エレクトロニクス機器の多機能化・高性能化を支える最新の製造技術が紹介される。
会場は個別テーマに合わせて展示され、微細な電子部品をプリント基板に実装する「マウンター」、実装技術工程に不可欠なハンダやリフローなどの装置を紹介する「はんだ」、エレクトロニクスの製造・生産・実装などにおける受託サービスの「EMS/製造受託」など五つのゾーンに分かれている。
スマートフォンの普及や自動車のエレクトロニクス化などを背景に、電子部品や半導体の微細化が進んでいる。これらの電子部品や半導体をプリント配線板の表面に実装する技術やハンダ付け装置だけでなく、ハンダや洗浄剤・洗浄装置の技術革新、多層化するプリント配線板のめっきプロセスなど、モノづくりに関わるユーザーの生産要求に、出展企業は応えている。
プリント配線板に実装する微細な電子部品は表面実装部品(サーフェス・マウント・デバイス=SMD)やチップ部品と呼ばれ、コネクターやコンデンサー、抵抗器、インダクター、集積回路(LSI)などがある。
こうした電子部品をプリント配線板に搭載するための生産ラインには、高密度で高速に表面実装する技術(サーフェス・マウント・テクノロジー=SMT)が欠かせない。生産ラインはハンダ印刷機、検査機、計測器、マウンター、リフロー炉(リフローハンダ付け装置)、フラックス洗浄装置、それらをつなぐ搬送装置などで構成される。
高密度に実装するマウンターは速度や安定性に加え、実装時の不良率や装置停止の低減、全自動化を目指して生産効率向上を支えている。
また実装密度の向上や電子部品の微細化、狭ピッチ化を背景とする信頼性の高い実装では、フラックス残渣(ざんさ)の洗浄が求められている。洗浄剤はVOC(揮発性有機化合物)削減に応えるなど、地球環境に配慮している。
自動車は安心・安全性の向上や快適な走行に向けて、電子部品の搭載数を拡大させている。電子部品だけでなくハンダ材も過酷な温度に対応し、泥や粉じんなどの耐環境性、耐振動性に応えなければならない。
温度変化が激しい環境でもハンダ内のボイドに起因する熱や衝撃によるクラックが生じないように課題を克服し、高い品質と信頼性を支えている。
ハンダ材料は微粉末ほど表面積と酸化量が増える。そのため活性化しやすく、リフロー炉での酸化を抑制する酸化防止剤(フラックス)が重要になる。超微細化した電子部品をハンダ付けするために、ハンダ材料マーカーは対応している。
さらに、薄い基板では熱による基板反りを防ぐため、主にSnーBi(スズ・ビスマス合金)組成の低温鉛フリーハンダが用いられるが、衝撃に弱い課題がある。こうした接合課題に対応したハンダ材料は、組成改良により無銀で200度C以下の低温実装でき、耐衝撃性に優れる。低温でハンダ付けできるため、電気使用量を抑え、エネルギーと二酸化炭素(CO2)排出を抑制できる。