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名古屋プラスチック工業展(2024年11月)
中部地区最大級のプラスチックの展示会「名古屋プラスチック工業展2024」が11月20日から22日までの3日間、名古屋市港区の名古屋市国際展示場(ポートメッセなごや)で開催される。「プラスチックが創る、サステナブルな未来へ。」をテーマに原材料から成型機、二次加工機、3次元(3D)プリンター、金型、計測、リサイクル技術までプラスチック産業の最新技術と製品・サービスを幅広く展示する。
プラスチックが創る、サステナブルな未来へ。
持続可能な未来目指す技術集結/中部地区最大級のプラ産業展
名古屋プラスチック工業展は中部プラスチックス連合会、中部日本プラスチック製品工業協会、日刊工業新聞社が主催し、3年ごとに開催している。1963年の初開催以来、開催を重ねるごとに規模を拡大しており中部地区における最大規模のプラスチック産業専門展示会として着実に根付いている。
34回目を迎える今回は207社・団体が494小間に出展する。対象はプラスチック機械、プラスチック3D造形・加工、原材料・添加剤、FRP、環境配慮型プラスチック、リサイクル・廃棄処理関連機器・装置、工場内設備・スマートファクトリー関連機器・装置、計測・検査・試験・測定器・制御装置、金型関連装置・資材、製品、その他の11分野。このうちプラスチック機械分野は成形機、成形関連機器・周辺装置、二次加工機、成形機部品・付属品、重合・コンパウンド設備の5分野が対象となる。また近年活用が注目されるプラスチック3D造形分野では、造形・周辺機器、材料、ソフトウエア、評価・測定・制御デバイス、造形サービスなどが出展される。
環境対応テーマの企画展示、セミナーなど
プラスチックは軽量かつ安価で着色しやすく、さまざまな形に成型できる優れた材料として幅広い製品に利用されている。しかし持続可能な社会の実現に向け再生プラスチックの活用やリサイクルなど、近年では環境への対応が不可欠となる。同展ではこうしたニーズに応え、環境配慮型プラスチックや新素材の活用を促進する企画展示やセミナーを開催する。
特別企画展示、セルロースナノファイバー(CNF)展では、CNFを活用したコンセプトカーを展示する。CNFは軽量・高硬度、高弾性で車両への活用が期待されている素材だ。また廃車の破砕時に発生するシュレッダーダスト(ASR)の再生を目指す産学連携の取り組みとして、名古屋大学ナショナルコンポジットセンターが最先端のリサイクル技術を紹介する。このほかサーキュラーエコノミー(循環経済)の実現に向けバイオプラスチックを活用した製品も展示する。このほか、会場では毎日特別講演会も実施される。自動車へのプラスチックの活用や、3Dプリンターによるモノづくり、リサイクル技術の現状などをテーマに豪華な講師陣が登壇する。20日にはトヨタ自動車のモビリティ材料技術部プロジェクト材料創生室の小田哲也室長が「自動車用プラスチックの動向と期待」のタイトルで、同社の取り組みを紹介する。21日は三菱ケミカルグループ、サステナビリティ所管サステナビリティ企画部の坂田智也部長が「三菱ケミカルグループのサステナビリティに関する取り組み」として持続可能な社会の実現に向けた具体的な施策を解説。さらに22日には奈良先端科学技術大学院大学、データ駆動型サイエンス創造センターの藤井幹也教授が「機械学習を用いた共重合反応のフロー合成プロセス最適化」のタイトルで講演し、最新技術を紹介する。ほかにも毎日3つの特別講演が開かれる。定員は各講演300人で、公式ホームページから事前申し込みが可能だ。また出展者が製品や技術を解説するプレゼンテーションも開催される。新たなモノづくりを考える機会となりそうだ。