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第9回 鉄道技術展(2025年11月)
鉄道技術や交通システム・サービスの専門展示会「第9回鉄道技術展2025」が、11月26日から29日までの4日間、千葉市美浜区の幕張メッセ4—8ホールで開かれる。主催は産経新聞社。今回はリクルーティングイベント「鉄道業界探求フェア」が初開催される。開催時間は10時から17時、最終日は16時まで。入場料は2000円(招待券持参者・インターネットからの事前登録者は無料)。
安全・安心・快適・環境・省エネを追求
鉄道・交通の最前線 終結/技術者交流
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実物大の鉄道関連製品を間近で見ることができる(2023年) -
あらゆる鉄道分野の製品・技術が集まる(2023年)
鉄道技術展は鉄道・交通システム、インフラ整備、電力・輸送・運行管理、旅客サービスなどあらゆる鉄道分野の製品・技術・サービスが集結する総合見本市。2年に1度開催される。2010年から行われており、9回目を迎える今回はJR東日本、東海、西日本のJR本州3社が出そろう。出展規模は616社・団体(前回比47社・団体増)、1446小間(同237小間増)で来場者数は5万人を見込む。
第1回開催以前は、売り先が固定化されていた鉄道分野の専門展示会立ち上げの試みにより、オープンイノベーションをもたらせるのか懐疑的な声もあったという。しかし、同展を開催したことで新たな客先が見つかり、間口を広げたいニーズがあることが顕在化した。現在は鉄道に関する新技術や新製品を一度に見られる国内随一の展示会として定着。技術者同士の交流に加えて、現物を見ることで若手が知見を深める場にもなっている。
鉄道は一度に多くの乗客や貨物を運ぶことができ、生活に欠かすことができないものとなっている。このため、鉄道には高い安全性や快適性、定時性が求められる。また、鉄道はほかの交通機関に比べて二酸化炭素排出量が少なく、脱炭素化社会実現に向けてその活用法に関心が集まる。これらを支えるAI(人工知能)や運行管理システム、省エネ技術などが集まる。
また同時開催される「第6回橋梁・トンネル技術展」では、国内で深刻化している橋梁やトンネルなどの老朽化課題の解決につながる、建設や維持管理に関するさまざまな製品・サービス・技術なども集結する。
前回に引き続き行われる「地方鉄道応援プロジェクトin鉄道技術展」では、会場内に特設コーナーが設置され、35の地方鉄道事業者が出展。オリジナルのノベルティグッズや物産品を販売する。参加事業者はそれぞれの課題をパネルで掲出し、解決に向けた提案や情報交換の場となる。
鉄道業界探求フェア/初開催「リクルーティングイベント」
最終日の29日には新たな特別企画「鉄道業界探求フェア」が開催される。入場は無料で事前登録制。人材不足が課題となっている業界の声を受け、学生向けのリアル体験型1日限定イベントとして企画された。鉄道業界に興味がある社会人も参加できる。
各メーカーの製品や技術が紹介されるだけでなく、人事担当者のほか、技術職から専門的な話を聞くことで業界に関する理解が深まる機会となる。高校生以上の生徒・学生には先着3000人に交通費2000円相当としても活用できる電子マネーギフトカードが贈られる。
大学生や専門学校生限定の特典では「プレミアムパス制度」が実施される。対象企業59社のホームページやブースに設置された2次元コードでエントリーすると、鉄道施設見学会やインターンシップなどに参加できる。また、高校生や高専生などが対象の「鉄道技術展見学ツアー」は学校単位などの団体で会場内を見学できる。教諭が引率する5人以上の団体は駅弁がプレゼントされる。
このほか、社名を非公開にした現役の人事担当者が自己分析や企業選びのポイントなど就職活動に関する相談を受ける「なんでも就活相談室」など各種取り組みで業界の門戸を広げていく。
