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第10回ものづくりワールド名古屋(2025年4月)
「第10回ものづくりワールド名古屋」が4月9-11日までの3日間、ポートメッセなごや(名古屋市港区)で開催される。最新の設計システムや、機械部品などモノづくりに欠かせない製品に加え、工場設備などにまつわる最新技術や製品も数多く出展される中部地域最大級のモノづくり展示会だ。「設計・製造ソリューション展名古屋」、「機械要素技術展名古屋」など9分野の専門展示会が同時開催される。主催はRX JAPAN。開場時間は10時から17時で、入場には公式ホームページからの来場登録が必要。
10周年迎える製造業向け展示会
スタートアップとも連携
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前回展では自動化関連技術などに注目が集まった
モノづくりの複合展示会「ものづくりワールド」は東京、名古屋、大阪、九州と、毎年主要4都市で開催されている。特に名古屋展は製造業の集積する愛知県での開催とあって注目度が高く、全国から多様なジャンルのモノづくり関連企業が出展する。来場者も設計・開発、製造・生産技術、試作・解析・研究、調達・購買、品質管理、保守・メンテナンス、IoT(モノのインターネット)など幅広く、専門的な商談の場として活用されている。
同展は中部地域最大のモノづくり展示会で、9つの展示会に約570社が出展する。今回から近年注目が集まる、サイバーセキュリティーにまつわるサービスを集めた「製造業サイバーセキュリティ展名古屋」、設備管理や補修技術を集めた「スマートメンテナンス展名古屋」が新たに開催される。
このほか工作機械や自動車、航空機など中部地域の産業を支える企業がそれぞれ「設計・製造ソリューション展名古屋」、「機械要素技術展名古屋」、「工場設備・備品展名古屋」、「次世代3Dプリンタ展名古屋」、「計測・検査・センサ展名古屋」に出展する。また人手不足や生産効率の向上に貢献する「製造業DX展名古屋」や、モノづくりの開発・製造、ODM(相手先ブランドによる設計・生産)、などを得意とする企業による「ものづくりODM/EMS展名古屋」も同時開催する。
名古屋での開催が10回目となる今回は新たな取り組みも実施する。24年に開設したスタートアップ支援施設「ステーションAi」(名古屋市昭和区)と連携し製造業とスタートアップの交流を促進する「製造業向けスタートアップパビリオン」を立ち上げた。AI(人工知能)やデジタル変革(DX)など先進の技術をもつスタートアップ企業20社が出展し、技術交流を図る。愛知県では、蓄積した製造業の技術が、スタートアップ企業のアイデアや先進技術と結び付き、新たなイノベーションの創出が期待されている。
先進技術を専門家が解説
会期中に毎日開催される多彩なセミナーも同展の魅力のひとつ。
開幕日の9日は、アイシン九州のDX推進室、熊谷隆之室長が「生産性向上のためのデータ活用事例 デジタルツールを最大限活用し業務効率向上」のテーマで講演。このほか本田技術研究所の材料研究センターリジェネラティブ材料研究室の川﨑謙一室長による「脱炭素化に向けた未来への再生 未来への再生:ホンダの環境方針とカーボンニュートラル材料技術」など8つの特別公演が実施される。10日には特別企画として、トヨタ自動車の生産デジタル変革室AIグループ、後藤広大グループ長が「現場が主役のAI実装 ドメインドリブンな製造現場でのAI実装と開発」のテーマで取り組みの実例を紹介する。また特別講演として、三菱重工業の防衛・宇宙セグメント宇宙事業部技術部H3プロジェクト、北山治サブマネージャが「ロケット開発と展望~H3ロケット 開発から運用フェーズへの取り組みと今後の展望~」として大型基幹ロケット「H3」の品質安定化やコスト削減の取り組みなどを紹介する。最終日の11日は慶応義塾大学大学院システムデザイン・マネジメント研究科の白坂成功教授が「システムズエンジニアリングの進化 進化し続けることが要求されるシステムズエンジニアリング」のタイトルでシステムエンジニアリングの現在と未来について論じる。このほかにも、村田製作所やコニカミノルタ、マツダなど7社から講師が登壇し、自社の取り組みを解説する。聴講は全て無料で、事前にホームページからの申し込みが必要。
さらに会場では、出展者が自社の製品や技術を解説する「出展者セミナー」や、製造業の女性社員の交流の場「ものづくり女子交流会」や、学生向けに同展を案内するツアーなども企画する。