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国際物流総合展2025 The 4th INNOVATION EXPO(2025年9月)
「国際物流総合展2025 第4回INNOVATION(イノベーション)EXPO」が10日から12日までの3日間、「物流を止めない。社会を動かす。」をテーマに掲げ、東京・有明の東京ビッグサイト東展示棟4—8ホールで開催される。主催は日本ロジスティクスシステム協会、日本能率協会など7団体。入場料3000円。招待状、事前登録証持参者は無料。開場時間は10時から17時まで。
アジア最大級 人的交流促進
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物流の課題解決に向け、一段と大きな期待が寄せられている(2023年のINNOVATION EXPO=主催者事務局提供)
国際物流総合展は製造業、流通業、建設業などの関係者を対象に、社会インフラである物流やロジスティクスの最新情報提供と、人的交流促進を目的に、2年に1度開催されるアジア最大級の専門展示会。同展から派生したイノベーションEXPOは初回が2020年2月、第2回が21年10月、第3回が23年9月に開催され、4回目の今回は過去最大規模の476社・団体、1876小間が出展する。
展示会では庫内作業効率化、産業車両・運搬車両活用、保管・輸配送最適化、物流拠点・施設開発など幅広い技術やサービスなどを紹介する。
ドライバー不足深刻化—物流DX推進
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物流革新に向けた多彩な取り組みが紹介される(2023年のINNOVATION EXPO=主催者事務局提供)
物流業界で「物流の2025年問題」への懸念が高まっている。物流の2025年問題とは、25年に団塊の世代が75歳以上の後期高齢者に達し、急速に高齢化が進行することでドライバーの人手不足がさらに加速する問題を指す。全日本トラック協会が24年に発表した資料によると、50歳以上のドライバーが全体の49・7%を占めており、若者の新規採用が進まない中で高齢者の大量離職が進むと、物流網に深刻な影響を及ぼすと予測されている。
また24年4月に施行された「働き方改革関連法」による時間外労働の上限規制も、人手不足に拍車をかける。これらの問題に早急に対処していかなければ、トンベースで国内貨物総輸送量の91%以上を担うトラック輸送の維持が困難になり、物流危機を起こしかねない。
こうした課題を解消すべく、物流業界ではサプライチェーン(供給網)の構造改革や自動運転技術の導入、物流のデジタル変革(DX)による効率化、働き方改革の推進など、あらゆる対策を急速に進めつつある。今回のイノベーションEXPOでは、これら喫緊の課題に対応するための有効なヒントや解決策が一堂に会すると、大きな期待が寄せられている。
イノベーションフォーラム
会期中はロジスティクスや物流における各種視点から多彩な最新情報や取り組み事例を発信する「ロジスティクスイノベーションフォーラム」が会議棟1階レセプションホールAで行われる。
フォーラムのテーマは10日に「法改正と物流統括管理者(CLO)」で4講演、11日に「宇宙と物流」で1講演と「ラストマイル(ドローン)」で4講演、12日に「静脈(回収)物流」で2講演と「ラストマイル(自動配送ロボット)」で2講演が行われる。
10日11時からは国土交通省物流・自動車局物流政策課国際物流室の牧野武人室長が「物流革新に向けた取り組み—物流関連2法の改正と物流統括管理者(CLO)について」と題して講演する。24年の物流改正法公布に伴う商慣行の見直し、物流の効率化などに向けた取り組みや、今回の法改正と特定荷主、物流統括管理者の選定に向けた今後の流れなどについて紹介する。聴講は事前登録制で無料。定員は各400人(先着順)。
出展者セミナー
出展各社のさまざまな製品やサービス、ソリューションや導入事例などを紹介・解説する出展者プレゼンテーションセミナーが東6ホールのA会場と東8ホールのB会場で開かれる。AI(人工知能)予測、物流DX、事故防止、自動化・省人化など「物流」を多くの側面から捉えた価値ある提案となる。聴講は事前登録制で無料。定員は各100人。
主催者企画
主催者企画として「物流を止めない、進化するラストマイル—自動配送ロボット・ドローンの最前線」が展示される。
東7ホール内では自動配送ロボットの最新モデル実機展示や自動走行技術、安全性能、運用事例などを紹介する。東6ホール入り口ではドローンの災害時や山間部、離島への物資配送モデルの実機展示や導入事例を披露する。
詳細なプログラムや聴講申し込みは公式ウェブサイトへ。
